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アメリカから助け船? Ⅲ ー 待ちかねた米国債+株買い&ドル売り。

 アメリカから助け船? ー ”見” の姿勢に入るFRB.|損切丸 (note.com)
 
続・アメリカから助け船? ー 「変化」を怖れてばかりでは前に進めない。|損切丸 (note.com) からの続編。

 10月米CPI(年率)+3.2% 予想 +3.1% 前月 +3.7%
 コアCPI +4.0% 予想 +4.0% 前月 +4.1%

 注目の米CPIが発表になったが、実は市場予想とそれ程かけ離れてはいない。それでもこれだけマーケットが動くのは、米国債や米株を買いたい人、あるいはドルを売りたい人我慢に我慢を重ねていた証拠。フラストレーションが一気に噴き出した。

 当面追加「利上げ」を考えなくてもいい、という安心感が米国債投資家の背中を押した金利がどこまで上がるか、息を詰めて見極めようとしていたので、一旦下がり始めるともう買いが止まらない@4%の「利下げ」まで突っ走っているのが若干気になるが、まあ現状では致し方ないだろう。

 邪魔だった「利上げ」が去って一番喜んでいるのは株式市場「インフレ」鈍化 ≓ 景気後退懸念なら諸手をあげて喜べないはずだが、ファンドも投資家もこの2年間随分苦しめられてきただけにその歓迎振りはひとしお。 ”インフレ沈静化” にとりあえず乾杯というところだ。

 ドル円が@151円を割り込んでほっとしているのは財務省・日銀だろう。だが油断は禁物。よく見るとユーロ円は@163円台、ポンド円は@187円台とむしろ「円安」が進んでしまっている。10月の弱い雇用統計後も一時@148円台まで「円高」になったがその後@151円台まで切り返した記憶も新しい。とても気の抜ける状況ではない。

 金利差を狙った「キャリートレード」。ー 頼みの綱は「円」「JGB」|損切丸 (note.com) としては「円が上がった所を売る」戦略が成功体験として積上がっており、政策金利に+5%もの「金利差」が残る以上同じ事の繰り返しになる可能性も高い。 いくら好きでも満腹のゴリラはバナナを食べない。|損切丸 (note.com) に至るにはまだ時間がかかりそうだ。

 これで今日(11/15)日経平均は+500円以上の急反発になるだろう。「円高」≓「株高」の新たな法則の確立だ。日銀は今まで「利上げ」するのに「円高」≓「株安」が障害になってきたが、もう気にする必要はなくなる

 支持率低下に喘ぐ現政権が本気で「インフレ」対策を打ち出すなら、この流れの中 提言:「マイナス金利付利制度」を廃止して "デフレ脱却宣言” へ。|損切丸 (note.com) を推す。*同時に「ドル売り介入」も行ってドル円を一気に@140円ぐらいまで落とせれば尚良しむやみな「キャリートレード」を潰すのには絶好の機会だし、マーケット機能を生かすというのはそういう事。 ”コスパ” は最高だ。

 *金利低下局面ならバイデン+パウエルコンビもイエレン財務長官(元FRB議長)も日本が米国債を売る事にそれほど神経質にはなるまい日本側も米国債ポートフォリオの「利益確定」を前面に出せば承諾は得やすいはず。市場に先回りした戦略を繰り出せるか、日本にとっては正念場になる。

 もう少し先を見据えると株価と共に原油価格や金(Gold)の反発が気になる金利低下や「ドル安」はそれ自体が「インフレ」要因であり**コモディティ(商品市場)はそれを反映する。FRBが懸念しているのはこの点だ。この2年ずっとそうだったが、やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” 。|損切丸 (note.com) に薪をくべれば再び燃え出す

 **対照的な動きをしたのが売りが強まったビットコイン(BTC)等暗号資産ETFどうのと囃していたが、ずっと投資が不調で代わりに買わざるを得なかったファンドもあったはず。まさにオルタナ(Alternative)。だが主役が戻れば話は別少なくともインフレヘッジのための ”デジタルゴールド” などではない

 政策も事業もトレードも大事なのはタイミング。機会を逃せばリターンは半減、最悪マイナスに陥る事もある。日銀も本気で「金利正常化」を目指すならタイミングを間違えてはいけないアメリカの「インフレ」に再点火してしまえば元の木阿弥「失われた30年」の繰り返しになる。 もう "特別扱い" じゃない「日本」ー 「円安」が迫る「普通の国」への変革。|損切丸 (note.com) へ、今が最後のチャンス。我々日本人は心してかかるべきだろう。次の「失敗」は取り返しがつかないことになる

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