工業技術系・製造系企業のホームページや事業案内で書くべきこと
ライティングの仕事では、いろいろな業界の企業のテキストを書きます。私の場合、多いのはIT系やサービス、システムに関する仕事についてです。この分野の皆さんは自社サービスを説明するのに慣れている印象があります。
少し勿体ないなと思うのは工業技術系・製造系の仕事に関わるときです。話を聞いていると「その技術が他社の真似できない部分では?」「だからお客様が選んでくれているのでは?」という長所がたくさんある。
でも日々そこへ勤める人とっては当たり前のこと過ぎて、セールスポイントとは思われていないようなのです。
そこで今回は、技術系・製造系の導入事例や事業案内で「これは具体的に書いたほうがいい」と思うポイントを挙げてみます。私にとってベストなのはライティングのお仕事を依頼されることなのですが(笑)ご自身で書くときもちょっと意識してみてください。
技術名や材料名について明示する
もしこんな記述があったらどうでしょうか。よく見かける言い回しです。
この文章には重大な問題があります。それはどんな企業にも当てはまってしまうこと。
どんな企業でも「お客様のご要望にお応え」して「高い技術力」を売りにしています。これだけでは差別化ができません。何が他社より優れていて、何を頼んでよいのか、手がかりがゼロと言っていい状態です。
事業案内や導入事例でのカギは「うちと他社で何が違うか」「なぜうちに頼むとメリットがあるか」を明確に表すことです。上記のような記述はもっと具体性とオリジナリティを持たせなければいけません。
そこで技術系・製造系の企業が持っている武器が、技術名と材料名です。
どちらの例も上より下の例のほうが内容が具体的で「何ができるのか、何をしてくれるのか」が分かりやすいと思います。
そして具体的な技術名や材料名を入れるとSEOで有利です。その単語で検索したときにヒットしやすくなります。「樹脂が破損して困る」という課題がある人は「樹脂 破損 防ぐ」というようなワードで情報を探すでしょう。それを見越した単語を掲載しておくと本当に必要な人へ情報が届きます。
同じ「高い技術力」でもいろいろな形容方法があります。自動車や航空業界の厳しい基準をクリアした実績がある、大手メーカーと一緒に開発して大量に受注している、シェアを占めているなど、その理由も書きます。読んだ人が納得しやすいからです。
できるだけ数値を出す
どのくらい伸びているのか、どんな細かさや大きさで対応できるか、数値で表せるところを探します。数値の絶対値でなくても、前年比など割合を使って表現できる場合もあります。
お客様の声を聞いて明文化する
意外と皆さんノーチェックなのが、既存顧客の声です。同業他社からわざわざ自社を選んでくれるのには必ず理由があります。採用や導入の前には他社比較があったはずです。その上でなぜ選んでくれたのか、営業担当者を経由してぜひ直接尋ねてください。
いろんな理由が考えられます。
こればっかりは直接お客様に聞いてみないと分かりません。しかし、ここで得た「だから選んだ」という理由は他社にはないオリジナルの強みであり、推すべきポイントです。聞いた後に必ずホームページや事業案内で未来のお客様に知らせてください。
事業案内や導入事例の書き方はここでも紹介しています。
大変だったら人に頼む
ここから下は宣伝です。もし「わー大変そうだな」と思ったらライターに依頼してください。本来の業務を続けながら新規にテキストを作成するのは大変です。時間を節約するためにも検討してみてください。