ドラえもん「夢幻三剣士」のナゾについて自分なりの考察点をまとめてみた
今回はゲーム記事とは関係ないのですが、YouTubeで夢幻三剣士の解説動画を見つけ面白そうだなと思い更新させていただきました。
少し前に知りましたが、この「夢幻三剣士」という映画をネットで探ってみたところ、未だに各所でいろんな意見が飛び交っているみたいですね。
自分は30前半ですのでこの映画の世代とは少しズレてますが、子供の頃にレンタルで観て気味が悪かったのを覚えています。
一見するとただ、のび太とドラえもんがゲームの中で活躍するだけの映画に見えますが、トリホーが人間に姿を変えのび太を誘導したり、後半のシルクがのび太に必死に助けを求めるシーンとか見てると、どうも"タダのゲームの中の話というわけにはいかないような感じがする"のも個人的に気になっているところでして、もしかするとユミルメ国はゲームの中の世界(夢の中の話)というわけではなく、異次元というかパラレルワールド的な感じで、実は別の宇宙や次元に存在するんじゃないかなーと思ったりもします(映画的にもそっちの方が白熱しそうですしね)。
とまあ前置はこの辺にして、今回は良く語られる映画版の「夢幻三剣士」のナゾについて、自分なりの考察をnoteにまとめてみましたので興味のある方はぜひ読んでいただければと思います!
■真のラスボス(黒幕)は"トリホー"
初っ端から書いてしまいますが、夢幻三剣士の真のラスボスはオドロームではなくトリホーだと自分は確信しています。
まず、トリホーはシルクと同様にゲーム内キャラ(?)であるにもかかわらず、現実世界の人間と直接交渉できるほどの力を持っており、ラストで高笑いをしたロボットがトリホーが変身した姿だと推測する場合、映画が終了した時点でゲーム内ではオドロームと共にやられていないことが確定します。
ゲームのプログラム上はオドロームがラスボスで間違いないのですが、映画を観ても分かる通り今回の騒動に大きく関わってるトリホーを逃がしてしまった、つまり銀河超特急のヤドカリさん同様に"根本的な問題が解決せずに物語が終わってしまった"時点で(映画的にも)完全な「HAPPY END」とは言えないのでしょうか。
「じゃあ「BAD END」なの?」と言われるとあながちそうでもなく、のび太とドラえもんはゲーム自体はクリアし、ユミルメ国を救うという目標は達成したので、自分はグッド寄りの「NORMAL END」と見ています👍
(爆ボン2のNORMAL ENDは後味悪いですが、それはさておき…)
トリホーがその後どうなったかは原作はもちろん、アニメ内でも一切触れられてないため、その後の展開は映画を観た人の想像に任せるといった形でちょっとモヤモヤな終わり方をしたのでしょうね。
ちなみにオドロームの世界征服?…もとい、トリホーの計画をものの見事に打ち破ってしまったのび太にもう用はありません。
のび太がこのゲームをクリアしてしまった以上、もうトリホー自身も姿を現すことはないと推測できるので、例えオドロームが復活したとしても慌てることはないでしょう。
そう、"のび太の前では"、ですが…。
■オドロームはタダのNPCキャラ
次に「夢幻三剣士」の建前上のラスボスであり、ゲームの中ではあるものの唯一のび太の命を奪ったオドロームについてですが、コイツはただのゲーム内(若しくは夢幻三剣士という世界の中でしか存在できない)キャラと見て間違いないでしょう。
トリホーとの会話の際にオドローム自身がユミルメ国の征服を行う上で「白銀の剣士」が現れるのは宿命、つまりゲームそのものを進めてくれるプレイヤーキャラは必ず必要ということを全く理解していなかったり、また、のび太のママが夢を無理やり解除した際に「いつの間にかいなくなった」等の発言をしたことから、気ままに夢見る機の存在自体認識していないという確信が持てます(その辺は本当にスタッフさんよく考えて作られてるなと映画を見返して改めて思いました)。
また、逆にトリホーは「夢幻三剣士」の仕組みについて理解していたので、この時点で既にこのオドロームとのやり取りを過去に何度もしてきたか、若しくはゲーム外からやってきたキャラである可能性も考えられますね。
例えオドロームが現実世界の存在を知っていたとしても、トリホーに任せた(又はトリホーの意志でのび太を勝手に送った)時点で現実世界とは交渉出来ない、もっと言うと気ままに夢見る機を起動しない限り現れないタダのNPCキャラと見て間違いないと思います。
ここからは勝手な推測ですが、「夢幻三剣士」が普通のゲームソフトと仮定した場合、オドロームの記憶もゲームをリセットすることによってすべて削除される"それこそ現実世界のRPGと同じ仕組み"なのではないでしょうか。
こうやって書くと悲しいキャラに見えてしまいますが、過去に他のプレイヤーから散々やられ、何とか自我を持ったトリホーがオドロームを勝たせるために今回はのび太が巻き込まれたのでは?という考え方もできます。
■トリホーの正体と目的とは?
こちらについては映画内で一切語られていない為、筆者の想像になりますが、上記の考察点から考えるにトリホーは自我を持ったAIと考えており、オドロームの力を借りる…というよりうまく利用してユミルメ国、若しくは世界征服を企むナイトメア的な存在と考えるのが一番合ってるのではないかなと思っております。
ただ、前述の通り「夢幻三剣士」を始めるにあたって必ずプレイヤーキャラである人間が必要な為、事情を知ってるトリホーはへっぽこなオドロームでも勝てるなるべくやられそうなキャラを厳選…もとい、ゲーム内に誘導するのが彼の最大の目的と見て間違いないでしょう。
映画序盤で不死身になれそうにないのび太を巧みに誘導できたのは悪運が強かったと言えますが、(シルクの言ってたことが本当だった場合)それと同時に現実世界でダメダメ、つまり夢の中だと恐らく1レべルアップで全ステータスが100くらい上がってもおかしくないほど最恐クラスののび太を選んでしまったのがトリホーの最大のミスだと思っております(笑)
たかがゲームキャラが世界征服とか「そんなバカげた話があるかー!!」って思ってしまいますが、実際に「パラレル西遊記」ゲームのキャラたちも現実世界に交渉するほどの力を持っていた為、"トリホー自身も元々ゲーム内のキャラだったのですが、強い力で現実世界に居座ることが出来てしまった"という説も一つの考察として十分に考えられるでしょう。
とは言ってもトリホー自身はせいぜい変身が出来るくらいで、戦闘力は皆無と見て間違いないので、ゲーム内ではオドロームを巧みに利用したり援護することくらいしか能力はないと思います。
ちなみにトリホー自体元々ゲーム内のキャラではなく、未来から来たワル者で「夢幻三剣士」というソフトもトリホーが勝手に作った、いわゆる改造版ソフトであるといった考え方もできますが、そうなると今度は奴がどこからやってきたのか、なぜオドロームの手下になってるのか、等ますます収拾がつかなくなってしまうため、流石にそこまで考えなくてもいいのではないかと思います。
勝手な想像ではありますが、過去にはのび太以外にもいろんな人間に声をかけて誘導して、つくづく阻止され続けてるのを想像するとトリホーも実は結構苦労してるんだなーと思っちゃいますね(笑)
■夢幻三剣士のラストシーンの考察について
4点目の考察に入る前に、気ままに夢見る機の隠しボタンが解除されてない、若しくはのび太とドラえもんが寝てる間に気ままに夢見る機を無理やり回収されたことによるドラえもんとのび太が永遠と夢の世界から抜け出せなかったという考察がありますが、自分はそれは"まずない"と思ってます。
上記の通りトリホーの最終的な野望はオドロームと同じユミルメ国を征服することですからね、そこを忘れてはいけません。
もう一度書きますが、のび太自身はこのゲームをクリアしてしまったので、トリホーからするともうのび太には用はありません。
よって、今後このゲームで遊ぶことがないであろうのび太とドラえもん、ついでにしずかをいつまでも夢の中に置いておく必要がないのです。
もし自分がトリホーの立場なら夢幻三剣士のデータと夢見る機をリセットしてさっさと次の獲物を探しに行くと思いますし、のび太のママの手によって一度夢から抜け出した時にドラえもんが夢見る機の回収の催促を行った際に、引き取るまでに暫くかかると業者(若しくはトリホー)が返答したにも拘らず、オドロームをやっつけた後のエンディングの時に直ぐに回収しに来たのもの「夢幻三剣士」をのび太の家に残す必要がなくなったためと思われます。
夢と現実が入れ替わる「隠しボタン」に関しても、トリホーが押させるように誘導したわけではなく、あくまでもドラえもんの意志によって押されたものなので、こちらに関してもトリホーが解除したか、若しくは気ままに夢見る機が手元からなくなったことにより、強制的に解除された可能性が高いと思っております(メタい発言になりますが、隠しボタンそのものは展開を面白くするために作られたと思うのが自分の考えですので、本当に夢と現実世界が入れ替わるものと想定した場合、永遠に解除されないといった後味が悪い展開はドラえもんの映画という配慮も含めて個人的にあり得ないと思ってます)。
ラストの学校の位置に関して言えば映画内でも語られてる通り「夢幻三剣士というソフトは現実世界にも影響を及ぼす」ため、のび太が気付かない間に本当に現実世界の一部が変わったという考え方はなんらおかしくありませんし、他にもノビタニヤン、シズカールと並んで映画のエンディングを飾るためにあえて演出の一環として付け加えただけという考え方もできます(個人的にこれが一番しっくりくる)。
簡単にまとめますと、ラストはいろいろあったけどとりあえず「悪者をやっつけて夢から覚めてめでたしめでたし」ということで、一番ナゾめいた部分ではありますが、そこはあまり深く考えなくてもいいのではないでしょうか。
以上、ラストシーンの考察でした。
■妖精シルクの矛盾
チュートリアルことガイド役でもあるシルクについてですが、ぶっちゃけいうとこのキャラが一番のナゾであり、今回の考察にいたって最大の矛盾キャラでもあります。
トリホーと同じく現実世界の人間と直接交渉出来るキャラなのは間違いないのですが、そもそもなぜシルクがトリホーと同じ力を持っていたのか、が一番のナゾなんですよね。
気ままに夢見る機自体は皆さんご存知未来の道具なので、今更どんなことがあっても驚かないのですが、ただ、映画終盤においてオドロームが優勢の状況になったとたんにいきなり現れ、のび太とドラえもんを強引に夢の世界に連れ戻したことを考えると、裏をかいてトリホーと組んでるのでは?とも思っちゃいそうですが、流石にドラえもんでそこまでする必要性は自分はないと思うので、シルクの行動や能力に関してもラストの学校同様にあまり深く考えない方がよさそうです。
前置きでも語った通り、ユミルメ国自体実はパラレルワールド(魔界大冒険の魔法の世界)的な感じで実は別次元のどこかに存在していた場合、それこそシルクが必死になって助けを求めに来るのも納得できますよね。
そこは流石に未来の道具ということもあり、ゲーム内のNPC一体一体にもそれぞれ意志があるといったSF、ファンタジーチックな考え方で映画を楽しむのも面白いと思いますし、所詮はただのゲーム、シルクがプレイヤーに助けを求めてきたのはプレイヤーが中途半端に離脱した際に戻るよう催促するようにプログラムされていただけ、と考えるのもアリかと思います。
また、強引に夢の中に連れてきておいてしかもラストでのび太を見殺にしようとした特に何もしなかったのを見ると、元々このゲーム内では人が死ぬように作られていない(もしゲームを遊んで実際に人が死んでしまったらそれこそ大問題になる為)、つまり最初からどんな展開が巻き起ころうとオドロームは絶対に倒されるようにうまくプログラムされていた可能性も十分に考えられます。
※尚、上記のように「夢幻三剣士」自体何の危険もない普通のゲームと推測する場合、シルクの挙動全てにおいてタダのプログラムという理由で片付きますが、そうなると今度はトリホーの挙動に矛盾が生まれてしまいます。ホントはトリホーはタダのセールスマンで今までの悪だくみは「実はプレイヤーを楽しませるための演出でしたー☆」なんてのはまっぴらですし、こう書いておきながらなんですが、やはり普通のゲーム説は自分の中ではかなり低いと思いたいのが本音です💦
まあ流石にそこまで色々と想像してしまうと映画的につまらないですし、絶対安全とかなっちゃうとそれはそれで頑張ってるオドローム達が更に可哀そうになってきますしね・・・(笑)
ドラえもん自体元々子供向けの漫画ですので、シルクの能力や行いに至ってもやはりあまり深く追求する必要はないかなと思います。
以上が自分なりの考察となります。
この映画は他でも結構色々と探られてるので、いろんな方の意見と混ざってたり既出の考察もあるかと思いますが、一人のファンの意見として見ていただければ幸いです。
個人的にラストの学校の位置やトリホーの笑い声等、謎めいた終わり方にしたも俺のようなもの好き視聴者さんがこうやって色々と考察できるようにアニメスタッフさんが残してくれたものと思っており、あまり深くは考えずにそれぞれ自分の想いのままのエンディングを飾れるのもこの映画の醍醐味なのではないでしょうか。
前書きにも記述しましたが、スタッフから真相が語られてない以上、このお話自体に明確な答えはありません。
BAD ENDだと思う方はそのように考察し楽しむのもアリだと思うので、今回の記事が納得のいかないと思われた方も中にはいらっしゃるかと思いますが、その場合はタダの感想文と思って軽く流してやってください。
ちょっと長くなってしまったので今回はこの辺で終わります。
それではまた👋(オーッホッホッホッホ!!)