【🇯🇵 北海道#2】日本一脱獄が難しい刑務所にはいろんな唯一があった！

2024年9月29日 08:10

知床・ウトロから網走へもどり、今でも現役な網走刑務所と、昭和中期まで使用された教誨堂、五翼放射状平屋舎房などを移築して保管している博物館（網走監獄）の両方を訪れました。楽しみにしていた作業製品の展示場が休館で、中に入ることは叶いませんでした。サロマ湖の宿で朝を迎え、この日は網走から摩周湖を経由して阿寒湖を目指します。

少しずつ雲行きが怪しくなってきて、摩周湖周辺や阿寒湖周辺では期待していた景色は見られませんでしたが、北海道らしさを体感できただけも大満足です。札幌や小樽、函館などの都市部とは違い、道東・道央エリアでは北海道らしい雄大さを実感することができました。

羅臼・ウトロから網走へ戻ってきました。以前から一度は訪れてみたかった場所へ向かいます。もう川の向こう側にレンガ色の長い塀が見えていますよね。

こちらが現役で使用されている網走刑務所です。東京の府中刑務所と比較すると少し塀が低いように感じました。日本最北端にある刑務所が高倉健さんの網走番外地シリーズの人気で一躍有名になった頃に、私がこの世に生を受けました（笑　かつては凶悪犯の収容施設という印象でしたが、現在は短期受刑者の収容が目的の刑事施設になっているようです。

網走の発展は刑務所の設置に大きく関わっていて、明治維新後の日本には内乱による政治犯など増えたため、国内の監獄が過剰拘禁になっていたのと同時に、富国強兵を掲げた日本として、ロシア帝国の脅威に対抗するため北海道（蝦夷地）の開拓が重要だったことから、明治14年に監獄則を改正し囚人を北海道の防衛と開拓の労働力とする政策をとったのだそうです。

施設としては明治23年に釧路監獄署網走囚徒外役所として開設され、大正11年に網走刑務所に改称。日本最北端にあって、日本一脱獄が困難な刑務所とも言われていますが、何度も脱獄に成功した昭和の脱獄王（ゴールデンカムイの白石のモデル）もいるようです。

網走刑務所の敷地は日本一広大で、耕種農業のほかにも日本で唯一の畜産および林業を営む刑務所です。木工作業は民芸品を、金属作業は焼肉こんろや燻製機、洋裁作業は阿寒アイヌ文様製品、窯業作業は三眺焼製品などを中心に生産していて、網走市民や観光客からも人気があります。刑務所向かいに作業製品の展示状が併設されていて、展示品の販売も行われているのですが、あいにく休館で入場することが叶いませんでした（泣

網走刑務所から旧舎房を移築し、博物館として観光地化された網走監獄にやってきました。昭和48年、老朽化した網走刑務所の改築計画が公表され、貴重な建築物が失われることを憂慮した網走新聞社の提唱に網走市、北海道、法務省などの関係機関が協力し、刑務所施設の博物館構想として資金が集められたようです。この頃の私、もう小学生でした（汗

木造の行刑建築としては世界最古の五翼放射状平屋舎房等を移築し、昭和60年に博物館網走監獄として公開が開始されました。

刑務所施設としては国内最古で、木造では世界最古の五翼放射状平屋舎房の内部に入りました。中央に置かれた見張所を起点に5つの塔が放射状に延びていて、合理的に各舎房の監視ができるようになっています。これはベルギーのルーヴァン監獄をモデルにしたものらしく、昭和59年まで70年以上も網走刑務所で使用されていました。収容定員3～5名程度の雑居房が126室、独居房が100室置かれています。

こちらが放射状の要となる舎房の中央にある見張所。5方向がしっかり見渡せます。現在の収容施設でも板橋区にある東京拘置所が似たような形状の舎房ですね。

五翼放射状平屋舎房は木造平屋建築としては国内最古ですが、明治維新後に設置された収監施設の多くにこのような放射状の舎房が採用されていて、現在は残されていないのですが、明治12年に竣工した仙台市の宮城刑務所に建設された宮城集治監もベルギーのルヴァン監獄を模して、中央に4階建ての塔（六角塔）があり、2階建ての舎房が6棟放射状に延びていた「雪形六出の構え」と呼ばれるパノプティコンという設計だったそうです。

網走監獄では現在の網走刑務所の収容者が食べている食事を再現したものをいただくことができます。基本は焼き魚定食でサンマとホッケがあったので奥さんと別々のメニューをいただきました。麦ごはんは 3:７で、ここでは味噌汁が付いてきますが、本来は番茶なのだそうです。

網走を堪能したのでホテルを押さえたサロマ湖畔に移動しました。サロマ湖は網走国定公園に含まれています。もともとは海の一部であった湾となっていた日本最大の汽水湖で、オホーツク沿岸の観光拠点にもなっています。

今年で39回を数えたサロマ湖100kmウルトラマラソンは、毎年6月下旬に北見市および佐呂間町、湧別町で開催されます。そういえば北海道には梅雨が無かったんですね。

北海道内をドライブしていると、道路の両端にこのような下向き矢印を良く見かけますよね。ご存知の方も多いと思いますが、こちらは固定式視線誘導柱、通称矢羽根と呼ばれ積雪で埋もれてしまった際にも車道と路肩の境目が判るように設置されています。

サロマ湖畔の宿で一泊し、2日目は摩周湖を目指します。こちらは摩周湖周辺にある人気の観光スポット「神の子池」です。摩周湖からの地下水が湧き出ている山林の奥まった場所にある池で、摩周湖（カイムトー [神の湖]）の伏流水から出来ているという言い伝えから神の子池と呼ばれているらしい。

池の中にある倒木は、年間を通して水温が 8℃前後と低いため、腐らずに化石化したかのように沈んでいます。陽射しがあるともう少し青さが際立つのかもしれませんが、曇り空でも十分にその青さを実感できました。阿寒摩周国定公園に編入されています。ちょっと辿り着きにくいので、詳しく解説されていたサイトを引用に貼っておきますね。

神の子池周辺の沢に東京農大の施設を発見。水質調査なのかな？水生生物の調査なのかな？ちょっと気になってしました（汗

神の子池から裏摩周展望台にやってきました。摩周湖（アイヌ語でカムイトー）には展望台がいくつかあって、摩周温泉に近い第1展望台、川湯温泉から近い第3展望台、これらの対岸の清里町にある裏摩周展望台があります。

最もポピュラーなのは第1展望台で、眩いほどの摩周ブルーが見られることでも知られています。冬場でも訪れることができる唯一の展望台です。

第3展望台は摩周岳を正面に、とおく知床連山を臨むことができ、湖面に山の稜線が映る鏡張りの摩周湖を味わうことができます。

我々が訪れたのは湖の東側（裏摩周）にある裏摩周展望台です。湖面からは少しだけ近く、透き通った摩周ブルーを眺められるのですが、ご覧の通りあいにくの曇天（泣　西側の表摩周と比較しアクセスが悪いこともあって訪れる人は少ないそうですが、逆に静かにゆったりと満喫できそうな展望台でした。

この日の宿は阿寒湖畔に押さえています。昨日のサロマ湖に続いて二日連続の湖畔の宿です（苦笑　雌阿寒岳の麓には、見る角度によって澄んだ青、エメラルドグリーン、ダークブルーと様々な色彩を見せる湖オンネトーがあるので訪れてみました。

天候が天候だったので多少諦めてはいましたが…（苦笑　湖畔周辺には散策路が整備されていて、展望台コース，オンネトー東岸コース，雌阿寒温泉コース，湯の滝コースなどがあり、手つかずの自然を満喫することができます。

網走刑務所

網走刑務所｜網走市観光公式サイト「おいしいまち網走」 (visit-abashiri.jp)

網走市

網走監獄

博物館網走監獄公式サイト (kangoku.jp)

博物館網走監獄

監獄食堂

監獄食 | 博物館網走監獄 (kangoku.jp)

監獄食堂

サロマ湖

北の道の駅 (hokkaido-michinoeki.jp)

北の道の駅

神の子池

神の子池の魅力と楽しみ方を地元ガイドが徹底レポート | 知床アルパ (shiretoko-arpa.com)

知床アルパ

摩周湖

裏摩周展望台｜観光スポット｜【公式】北海道の観光・旅行情報サイト HOKKAIDO LOVE! (visit-hokkaido.jp)

HOKKAIDO LOVE!

オンネトー

オンネトー｜北海道足寄町公式ホームページ (town.ashoro.hokkaido.jp)

あしょろ観光協会

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