【🇪🇬 カイロ#3】主要な展示品はまだエジプト考古学博物館に残されていた！

2025年2月27日 06:41

エジプト考古学博物館での収容キャパの飽和と建物の老朽化から、ギザに建設された大エジプト博物館への展示品の移転が進む中、2024年にはツタンカーメンの黄金マスクも移転するのではと囁かれていたので、年末にエジプトを訪れる際に、ちょうど移転最中でどちらでも見られなかったらショックだなぁと心配していたのですが、ちゃんとカイロのエジプト考古学博物館で展示されていました（嬉　黄金マスクは日本にも2度やってきているのですが、いずれも直接観ることは叶わなかったので（まあ最初の時は 1歳だったし）、写真撮影は不可でしたが、今回実物を見ることが出来て本当によかったです。

大エジプト博物館への移転が進む中、展示品の数は以前よりかなり少なくなったそうですが、事前にいろいろと調べてきた作品はほぼほぼ考古学博物館に残されていました。ツタンカーメンの玉座にアヌビス、ギザ三大ピラミッドの王の像など、広い館内からそれぞれの作品を探すのは結構大変でしたが、時間を忘れてしまうくらい楽しかったです。最終的に考古学博物館にはどの作品が残るのかも興味がありますね。ヨーロッパでは美術館を巡ることが多かったのですが、エジプトの古代文明にもちょっとハマってしまいそうです（苦笑

博物館エリアへの入場、チケット売り場への入場、博物館への入場と 3回もの手荷物検査を経て、ようやく館内に入ることができました（苦笑　めちゃくちゃ重要な展示作品はがガラスケースに収められていますが、その他は触れそうな剥き出し状態で展示されていますから、そりゃ手荷物は厳しくチェックしないとねぇ（ほんとうにしっかりチェックされているかは…）

12月30日の午後1時を少し過ぎたくらいだったかなぁ、そこそこの混雑でしたが、自分のペースで観賞することが出来ました。

こちらはアメンエムハト3世のピラミッド（黒のピラミッド [ダハシュール]）の頂上に置かれていた四角錐の石。古代エジプト第12王朝の第6代ファラオだそうです。外交に尽力された王なのか、彼を記した碑文の殆どが国外から見つかっているというのも興味深いですね。

触っちゃいけないんだろうなぁと観ていましたが、結構皆さんしっかり触りながら写真を撮られていました（苦笑

一階のセントラルホールです。正面にある 2体の座像はアメンヘテプ３世とその王妃の像です。このあたりは一番人が少ないですね。三大ピラミッドにゆかりのある展示品は写真左手に集中していて、ツタンカーメンの展示品は2階にあります。どこかで入手出来たのかもしれませんが、今さらながらフロアマップが欲しかったなぁと反省しきりで、結構ウロウロとお目当ての展示品を探し回ってしまいました（汗

こちらはミイラ作りの神として有名なアヌビスの厨子ですね。神輿として担がれていたようです。犬？ジャッカルの出で立ちですが、神話では頭がアフリカンゴールデンウルフで身体は人間として描かれています。

ミイラ作りの監督官とされ、ミイラを作ったり死者を冥界へと導く祝詞をあげたりする際にアヌビスの仮面を被って作業が行われたんだとか。

アヌビスと並ぶような感じで展示されていたツタンカーメンの黄金の玉座です。正面からの写真はガラスケースの汚れや映り込みが激しかったので自粛しました（汗

2階のこのエリアはツタンカーメンの秘宝ばかりです。ガラスケースも弱々しくて、セキュリティ的にはちょっと心もとないのですが、これだけ間近で展示品を見られるのもエジプト考古学博物館の醍醐味でしょうか。

以前はこの場所がツタンカーメンの黄金マスクの展示場所だったそうですが、2022年の10月からプスセンネス1世の黄金マスクとシルバー製の棺が他の数多くの装飾品と共に展示されていました。こちらは写真撮影OKだったのかも…（しまったぁ！）

マスクは金一色に光り輝いていて、銀製の棺も重厚な輝きを放っていました。プスセンネス1世は古代エジプト第21王朝の3代目ファラオで、ツタンカーメンと並ぶ黄金マスク（プスセンネス1世は真っ金々です）のファラオとして有名なんだそうですよ。ツタンカーメンの黄金マスクが大エジプト博物館に移転した後は、プスセンネス1世の黄金マスクが考古学博物館の目玉になるのかもしれませんね。

で、ツタンカーメンの黄金マスクはどこ？と探していたら、プスセンネス1世のマスクの奥の部屋にありました。こちらは引き続き写真撮影禁止なのですが、入口にはこのパネルはあるだけでちょっと寂しかったですね。もう大エジプト博物館への移転を待つばかりといった感じでしょうか。実物を観ることができて本当に良かったです。これでエジプトまで来た大きな目的のひとつをクリアです！

ここからはギザの三大ピラミッドのファラオ達の像です。まずは三大ピラミッドの中では一番小さいメンカウラー王のトリアード像。以前は3つそれぞれが飛び飛びに展示されていたそうですが、現在は3体並んでいますね。

続いては頂上に化粧石が少しの残さているピラミッドのファラオ、カフラー王の座像です。写真には写っていませんが、背後にはホルス（天空の神とされハヤブサ [隼] の頭部を持つ）が羽根を広げて後頭部を守っています。

カフラーは古代エジプト第4王朝のファラオで、クフの息子と考えられています。スフィンクス神殿がカフラー王のピラミッド神殿複合体に隣接して建てられていることなどから、スフィンクスはカフラー王時代のものだったのではとも考えられているそうです。

さて最後はギザ三大ピラミッドの中で最も大きなピラミッドのファラオ、クフ王です。この像の高さはなんと僅か 7cmほど。クフ王の像としてはこの小さなものしか発見されていないらしいのですが、ファラオの像の多くは石像なのに対してクフ王の像は象牙で出来ているらしいです。展示場所を探すのが大変でしたが、部屋に入ると人だかりが出来ているのですぐに気付きました。

こちらも人だかりができていたので何でだろう？と思っていましたが、どうやら200EGP紙幣に描かれている像で、書記座像というそうです。書記は古代エジプトにおいて高級官僚だったんだそうで、主に貴族の子弟が就任していたんだとか。像になるくらいって…

最後はハトシェプスト。彼女は第18王朝の王妃でファラオ（王）でもあったそうで、男装して付け髭をつけた像なんだとか。1903年にはミイラも王家の谷（ルクソールにある古代エジプトの新王国時代の王たちの墓が集中している場所）から発見されました。

いやあ、まだまだ沢山の興味深い展示品がたくさんあったのですが、体力的に少し疲れてきたので3時間ほどの館内散策の後はホテルで栄養補給します（苦笑

Egyptian Museum Cairo

Anubis

Tutankhamun

Psusennes I

Menkaure

Khafra

Khufu

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