重なり合った偶然の末に天職と出会う①
就職した職場は全く希望していなかった
大学を卒業して初めに就職した職場は全く希望していなかった、方向すら考えていなかった職場でした。
バブル経済真盛りのころに就職活動をしていた私たちは、超売り手市場で当時話題になった就職協定の真っただ中でした。この協定で1988年の就職解禁日は8月20日でした。ちなみにリクルート事件もこの年です。
ですが、解禁日はあくまで形式的で、それまでに就活していない人はよほど就職する気のない人で、実際の解禁日は概ね内定をもらった会社に拘束される為の日でした。
私は金融一本に絞った就職活動で、主に銀行をメインに就活し、幸い第1志望ではないですが、銀行から内定をもらい、7月には就職活動も一段落し最後の夏休みを満喫!するためにバイトを復活させていました。
それでも解禁日には一応第1希望だった都銀を朝から周りました。その日だけは取り敢えず受け入れてくれるので。(苦笑)
百貨店受けへん?
9月に入って別の大学(関西私立4大大学の一つ)の理系学部に通っていた中学時代からの友人が電話をしてきました。「ある百貨店に応募しようと思うんだけど一緒に受けへん?」
え!まだ就活やってるの!思わず言って驚きました。因みにそんな風に言い合える仲でしたので。
本当にのんびりした良い奴なんです。
形ばかりの解禁日すらとっくに過ぎているのに。
解禁日迄に内定貰ってないとヤバイと言われていた時代でしかも超売り手市場と言われ内定2〜3取ってあとで選ぶ時代でした。
百貨店⁈私は金融ばかり受けていたので全く興味も関心も無く、むしろ飲食関係や接客業は苦手な感じがしてバイトですら避けていました。
自分の中では就活も終わって、銀行に行くつもりでしたし、その銀行の専務さんと大学のゼミの教授が仲良しとの事で一緒に飲みに行った程でした。(就職決まる前に教えてくれよ!笑)
ですが、100社位は書類落ちも含め受けましたが、他の業界は全く受けていなかったので、申し訳ないですが本当に冷やかしのつもりで、一緒に受ける事にしたのです。
志望動機
一次面接当日最寄りの駅の待ち合わせ場所に向かう電車のなかで、志望動機を考
えていました。金融機関での面接は志望動機など何度も使っていましたが、百貨店を受けるための志望時は全く考えた事はありませんでした。 なんせ志望していませんでしたから(笑)
あまり深くは考えませんでしたが元々買い物とかするタイプでも無く、百貨店に行くのは子供のころ親に連れられて屋上で遊んだ記憶くらいです。何も思いつかないままに、食べることが大好きなので食品の仕事に就きたいと考えて志望しましたという事にします。
いざ、待ち合わせ場所に行くと私の友達の姿がありません。とうとう集合時間の直前になっても来ないので仕方なく一人で受験会場に入りました。(その頃は携帯もない時代なので連絡の取りようもなく・・・)
次回に続く