E102: 君を抱きしめる前に…
note上での素敵な交流を目にして、ほっこりとした気持ちでリビングに戻ると、うちのツレがテレビで韓流ドラマを見ていた。Netflixに再加入してからというもの、夜の時間に楽しんで見ている。
恋愛シーンはこちらが恥ずかしくなってしまうので、あまり正面からは見られないが、ちょうどテレビでは盛り上がるシーンが放送されていた。
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…夫を置いて、遠くへやってきたヒロイン。
途方に暮れながら、階段を駆け降りるも、履いてきた靴が合わなくて、その場にへたりこんでしまう。
そこへ自分の名前を呼ぶ夫の声が…。
一度は幻聴かとやり過ごすヒロイン。ところが…。
階段の下から、ゆっくりゆっくり夫が上がってくる。
「なんでここがわかったの?」
「考えたら、ここしかないとわかったんだ」
「あなたに会わないように、ここまで来たのに…」
「君と一緒に居させてくれないか」
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ふと、思い立って、
テレビの前でとろけそうになっているツレに聞いてみた。
「あのさぁ、もし俺が行方不明になったら、ちゃんと探し出してくれる? ちゃんと俺はどこにいるかイメージできる?」
ちょっとだけ考えて、ツレはこのように答えた。
「うん。源ちゃんの居場所ねえ。明確にイメージできるよ!」
素敵な笑顔で答えてくれる。
うれしいことを言うではないか。
私は前のめりになった。
「ええ⁉️どこどこ❓」
「近所のうどん屋さん」
……は?
「白い服に汁をこぼしながらカレーうどん食べてる!」
テレビでは、ちょうど、ふたりが熱い抱擁と口づけを、交わしていた。
美男美女はやっぱり絵になる。
白シャツにカレー…
我が家の場合は…
映像化はできないな、と諦めた。
君を抱きしめる前に、まず洗濯機を回そう…。
noteだけに書いておくけど
世界中のどんなカレーうどんよりも、
あなたと過ごすこの時間が、愛おしい。
私がそう思っていることを、
ツレがわかってくれていたら
いいな、と思う。
※ noteでの「ツレ」という呼称は本人の希望によるものです。
【66日の17日目】
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