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「よく生きていたね」〜我が家のワンコ編〜

まったく…なんてタイトルだ。


先日我が家のワンコのことでブログを書いた。一昨日無事退院して家に帰ってきた。まだ手放して回復傾向とは言えないとお医者様に言われているが、なにはともあれ、リビングで安定の貞子スタイルで寝ている姿を見ていると、本当に本当に良かったと思う。

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↑映画「リング」のテレビから出てくる貞子的な


先週水曜日に我が家のワンコ、チェリーが入院した。

腎臓の結石が中で砕けて尿管への入り口に移動して塞いでいる状態。前回も違う場所で同じようなことが起こり、その時は薬でうまく結石は膀胱へと流れてくれた。今回も同じ治療をしてみることになった。

翌日木曜日に起こったことはブログに書いた。緊急手術だ。今日はその木曜日からの話。

なんとか無事手術が終わったと連絡を受けて、夜に面会に行く。面会の前に先生からの説明があった。


先生が診察室に入ってくると、その手には膿盆。


「えっと、そうきましたか…」


膿盆とは、テレビドラマの手術シーンに必ず出てくる、そら豆の形をした銀色のアレである。その先生が椅子に座るまでのものの2秒で私は確信した。


「絶対、腎臓載ってる」


予想通りそら豆形の膿盆に、そら豆形の腎臓が載せられていた。


最近の動物病院事情はわからないが、これが一般的なのだろうか?「内臓みていただきますね」とか前置きなしに見せていいのか?いや、私は全然問題ないが。普通の人だとひっくり返ったりしないのだろうか?


私は医療事務歴20年を超える。医療事務は直接手術などを見ることはないが、傷口の画像などはカルテで頻繁に目にするし、手術後の臓器の画像もよく目にする。しかもその画像を見ながら昼ごはんを食べる羽目にもなるもんだから、そりゃあ鍛えられるというものである。傷口の画像を見ながら「これ、もっと高い点数取れるんちゃう?」と考えるのも医療事務の仕事の一つなのだ。


話がそれた。

そしてその腎臓を見せていただきながら説明を受ける。腎臓から尿管に結石がはまり込み、そこで腎臓と尿管が破れてしまったと。

「病名としては腎盂破裂ですね」

痛い。聞いているだけで痛い。

そしてそこから漏れ出した尿が原因で、腹膜炎を起こしている。壊死した組織を取り除いたが、一部は取りきれなかったと。あとは抗生剤でどこまでやっつけられるか。

手術は成功したものの、予断を許さぬ状況だった。



「チェリーさんは麻酔をかけるの大変で。かけてもなかなかきかないし…」先生が呟く。そうなのだ。手術直前に面会した時は、私に気づくと尻尾を振って「連れて帰れー!」と言わんばかりに飛びついてきたのだ。とてもじゃないけど、破裂した腎臓を抱えてる犬には思えなかった。

チェリーは前足を触られるのを極端に嫌う。その前足に点滴を刺そうとすると暴れて暴れて大変だったらしい。「なんであんなに動けてたのか謎です」先生は言った。


金曜日。夜に面会に行った。「チェリー」と呼びかけるとふらふらと立ち上がる。

術後の経過は手放しで回復傾向!と言える状態ではないが、大きく悪くなっていないので、おそらく抗生剤のどれかは効いている。

土曜日。呼びかけると自力でゲージから出てきた。

日曜日は病院がお休みなので会えず。

そして月曜日、退院できると知らせが来た。



よく生きて帰ってきてくれたと思う。

正直、帰って来れないことも想像した。でもそんな覚悟はなかった。覚悟なんてできるわけない。



帰ってきたらきたで、いろいろお世話に手がかかる。お風呂に入れないからアトピー性皮膚炎は悪化。ちょうどトリミングに行く直前だったから毛は伸び放題。おかげで治療食の柔らかご飯が顔中を汚す。もともと右目がほとんど見えてなかったけれど、どうやら左目もかなり視力が落ちているようだ。「チェリー」と呼んでも明後日の方を見る。ご飯でベタベタになった顔を拭きながら「なんだか子供の離乳食期を思い出すな」なんて思ったけど、違う。育児じゃなくて、どちらかといえば介護だ。


3年前に我が家にやってきたチェリー。当時8歳。それまで暮らしていた飼い主さんと離れて、いきなり我が家にやってきた。やってきた当日からいびきをかいて寝ていたとはいえ、やっぱりさみしさや戸惑いも大きかっただろうと思う。


ご縁があってやってきたチェリー。少しでも健やかに、長く一緒にいられたらいいな、チェリーのいびきをBGMにしながら思う。








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