これだから病院向けSaaSはおもしろい ~foro CRMはこれから何をなすのか~
メダップが提供する病院向けのSaaSプロダクト「foro CRM」とは何か。Verical SaaS、病院業界の面白さやユニークさnoteにまとめました!
弊社に興味を持って頂いた方に読んでいただきたい内容です!
※医療業界をよく知らない方向けに書いています
初めまして、foro CRM事業部長の岡田です。
長引くコロナ禍と戦う病院向けにSaaSツールを提供しています。
先日、シリーズAで6億円の資金調達をリリースしました。これから事業を超加速していきます。
まだまだ課題だらけ、やりたいことだらけですが、改めて私たちのやっているforo CRM事業(病院向けCRM)がなぜおもしろいのか、お伝えさせてください。
①病院業界のSaaSがおもしろい!
ポイント
・病院のオペレーションはまだまだアナログで、人の力で戦っている状態
・病院経営の特性上、DX/Opsなど中長期の競争力強化の推進力は弱い
・メダップ(病院向けのSaaS)はそれに対する一つの回答
病院のオペレーションはアナログで、人の力で戦っている状態です。
FAXが使われていたり、一人一台PCがない病院も普通にあります。数千万円以上もする高度な手術機器が導入される裏で事務的なオペレーションはかなりアナログです。
一方で、皆様ご存じの通り、医療従事者の一人ひとりは非常に能力の高いプロフェッショナルの方々です。医師も看護師もコメディカルも事務も献身性と向上意欲が非常に高い人材が多いというのは私も日々感じていますし、尊敬しかありません。
そんなアナログオペレーションがなぜ変わらないのかといえば、病院経営の特性や環境による部分があります。
病院の収益は診療報酬制度によって定められているのは皆様ご存じの通りですが、その制度自体2年に1度のペースで改訂されています。直近の2020年の改定ではオンライン診療の算定対象が拡大されるも、点数が低くインセンティブとしては弱いままであることが話題になりました。このように、報酬制度やその点数配分によって経営方針を大きく変えていかなければならないのが病院経営の実態です。報酬制度の改定は病院経営へのインパクトが大きい一方で予測可能性が低いため、一部のオーナー院長などを除くとどうしても短期戦略が中心になりがちなのです。
また、財務的な観点からも投資の難しさがあります。病院は典型的な装置産業で、固定資産や人といった固定費率が非常に高い(=損益分岐点が非常に高い)ビジネスといえます。多くの病院が常に赤字との戦いをしており(しかも多くの病院が戦いに負けていますが・・)、中長期的な競争力確保のための投資余力があまりないのが実態です。
メダップの提供する、病院の経営/オペレーション向けのSaaSはそれに対する一つの回答だと思っています。
これまで、病院経営をアップデートする外部プレイヤーはコンサルやITベンダーがメインでした。いずれも投資規模やソリューションの制約があります(私自身もコンサルティングファームにいた経験から、財務体力のないクライアントに長期間寄り添うことの非現実性は実感があります)。そういったユーザーにこそSaaSはフィットするはずです。SaaSモデルで、投資意思決定のハードル・状況変化への対応力を高める投資オプションを提供することができます。
加えて、私たちは病院業界に閉じたソリューションではなく、あくまで一般事業会社のベストプラクティスを起点にして、病院向けに作りこんだプロダクトを提供します。代表の柳内が病院界隈出身でないこともあり、病院業界にビジネスモデル的なアプローチを試みているのが特徴です。
ちなみに病院業界、市場規模は当然でかいです。
・病院の収益総額(市場規模)は約20兆円の規模です
・日本には8,000以上の病院があり、病院としての役割は異なりますが
大学病院のような大病院も各地域に存在します
②地域連携のプラットフォーム「foro CRM」がおもしろい!!
ポイント
・病院にとって、町医者さん(クリニック)は患者さんを送ってくれる”顧客”
・その顧客に対してSales・Marketing・CSが欠如している
・病院はデータの宝庫だが、散在しており活用しきれていない・・
ここからは当社の事業である「foro CRM」と深く関係する地域医療連携についてご紹介していきます。
一般的な大病院(入院や手術をするような病院)は、患者さんが直接診察を受けにいくことはありません。多くの入院患者さんは①クリニック(町医者さん)からの紹介か②救急車といったルートで入ってくることになります。したがって大病院にとって収益源となる患者さんを紹介してくれるクリニックは顧客と言えるのです。
病院の収益構造は極めて不安定で、紹介の安定的な獲得は死活問題ですが、顧客である地域医療機関に対するSales・Marketing・CS活動が不充分なことによる機会損失・顧客不満足が多く発生しています。
極端な例だと、新しい診療科を開設したのに誰にも知らせていなかったり、クリニックの医師からクレームがあったのに放置したり、といったイメージですね。とにかく情報ギャップが大きい状況です。
多くの病院には地域連携室(医療連携室)という渉外部隊(営業、マーケ、サポート業務)が存在しています。ですがほとんどが院内の他部門からの転属で営業やマーケの経験がある方は少ないようです。そういった方々が、クリニックからの紹介予約の受付、近隣の医療機関への営業マーケティング活動などを行っているわけです(地域連携活動のうち特に前方連携活動と言います)。
経験のある方が少ないためにただでさえハードルの高い前方連携活動ですが、加えて、院内には連携先に関する様々なデータが散在しており、戦略立案・ターゲティングや効果測定のためのデータ集計に時間がかかっているorできていないというのも大きな課題です。どのクリニックからどんな紹介が来たか、その患者さんは当院でどんな治療を受けたか、どのクリニックに営業をしたか、こういったデータがそれぞれで蓄積されています。したがってそれらをかけ合わせた分析となると。。。
例えば、先月セミナーに出席した先からの紹介が増えているか、把握できている病院はほぼないのではないかと言えるくらいです(もちろんいますが)
foro CRMは、一言で言えば病院向けのCRMです。ユーザー病院さんの顧客である、あらゆる地域医療機関のあらゆる情報を一元管理、分析することを可能にする業界唯一のプロダクトです。
HorizontalなCRMには実現できない、病院業界ならではのデータを取り込み、それらを紐づけることで全く新しい顧客体験を提供します。
Salesforceなどの一般的なCRMの場合、病院と地域医療機関の取引履歴である紹介・入院データの管理・分析などがかなり難しくなります。また、関わりのある医療機関が多すぎて、それらのメンテンナンスが非常に煩雑だったり、地域連携という業務フローと関与する担当者の特性にUI/UXが最適化されていないといった難しさがあります。ただでさえリテラシーハンディキャップのある病院業界の方々にとって顧客であるクリニックを管理するCRM導入は高いハードルとなっています。
その点、foro CRMは病院業界に特化したプロダクトで上記の課題を全て解消し、営業・マーケのご経験が少ない方でも高度な活動ができるよう工夫を凝らしています。CSもハイタッチでサポートし、病院の地域連携活動をアップデートしていきます。
・データ分析、資料作成時間の効率化による対外活動時間が増えた
・重要なコミュニケーション機会のアクション漏れがなくなった
・重要な情報が共有されるようになった(これまでは共有されてなかった)
・定量的な成果を踏まえたPDCAの文化が定着した
結果として数千万円~/年の収益インパクトが発生しているユーザー病院さんも出てきています。
③今、このチャレンジがおもしろい!!!
ポイント
・foroCRM事業は今まさに始まったところ
・圧倒的なプロダクトを作り、ユーザーに定着化させていく旅が始まる
・社会的意義は大きいが複雑で高い山にあえて登りに行きましょう
foro CRMは、おかげさまでこのコロナ禍でも順調に導入病院さんが増えていっていますし、全てのユーザー病院さんにポジティブなインパクトを感じて頂けています。
ですが、プロダクトとしても事業としてもまだまだこれからです。
・もっとデータを統合して顧客体験を深化させたい
・もっとデジタルなコミュニケーションに対応したい(MA機能の拡充)
・コアオペレーションを取り込んで定性情報を定量化したい
foro CRMの対象業務領域は病院の収益を支える根幹である患者さんの紹介。地域連携活動をDXするソリューションをユーザーに提供するサービスです。
一般事業会社のアタリマエと病院業界のシガラミの間にあえて立って、病院の進むべき方向に向かってDXを進めていきます。アナログな病院経営をDXしてサステイナビリティを確保するだけでなく、地域の医療リソースの最適配分にも貢献することになります(この辺ご興味ある方はぜひカジュアル面談などで補足させてください!)。
このforo CRM事業を全力で進めるために大きめの金額を出資して頂きました。最高のチームでオペレーションを作りこみ、これから事業を加速していきます。
当社は今、全職種で採用を強化しています。
社会的な意義がものすごく大きいけど非常に複雑・困難な課題を解くために、一緒にもがくのが楽しそうじゃないですか?
コロナ禍の中心地たる病院の経営を変えていく、子供・孫の代までインパクトを残す事業を一緒に作りましょう!
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