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オンラインでの打合せも増え、対話について意識することが増えたような気がします。では、よい対話の場で行われていることは何なのでしょうか? なにかよい秘訣はあるのでしょうか。よくわかりません。そこで、普段から対話やコミュニケーションの場について考えている高柳さんと『よい対話を生み出すには』について聴いてみたい思います。
対話が生まれる要件とはなんだろうか。ひとつには、パターン・ランゲージ「対話のことば」で記述されたような心的態度を参加者のそれぞれが意図的に実践することだろう。 ふたつめの要件は参加者の動機だろう。もちろん、その動機は参加する人ごとに異なる。明示的かもしれないし、曖昧かもしれない。必要性かもしれない、期待かもしれない。 いずれにせよ、その場にいるという事実は、参加者による関与・寄与の間接的な意思表明となる。対話という文脈でいえば、何かを話したいという気持ち、聴きたいと思って
2011年から2019年にかけて、ずいぶんとワークショップを開催した。 《対話》についてもいろいろと考えたが、もし何かよい本を2冊あげよと言われたら、デヴィッド・ボーム の『ダイアローグ――対立から共生へ、議論から対話へ』と、井庭崇・長井雅史の『対話のことば オープンダイアローグに学ぶ問題解消のための対話の心得』を挙げたい。 『対話のことば』は、慶應大学SFCの井庭さんと当時4年生だった長井さんが始めたプロジェクトから生まれた本だ。 このプロジェクトは、オープンダイアロ
コミュニケーションは難しいものだ。そう感じている人は多い。そこには、本当はわかりあえるはずだという前提がある。本書は「わかりあうこと」を重視する風潮へのアンチテーゼから出発する。そして、どんな態度でコミュニケーションと向き合えばよいかを明確に示す。 本書では、演劇の授業での著者の経験も踏まえ、コミュニケーションに関わる微妙なニュアンスや状況が的確に述べられている。コミュニケーションに関わる議論は抽象的になりがちだが、記述は具体的で深い洞察に満ちている。 コミュニケーション
会議やワークショップに活用できるグラフィックスが、具体的な実例とともに多数掲載されている。 この本自体は具体的な事例を提示しながら会議やワークショップをグラフィカルに描きながらファシリテーションしていく方法について述べている。事例の数も多く、誰でも使える簡易さがあります。友人や知人で読んでいる人も少なくない。 本書ではホワイト・ボードに描いていくということは「上手い下手ではないんだ」というメッセージが語られる。その視点は「対話を促進させるきっかけけを生み出すのは、他の誰か