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鑑賞*伽羅蕗を煮返してゐる朝ぐもり

田中智江子

多磨俳句会『多磨俳句会選集 第四輯』所収。

昨夜に煮始めた蕗を、また煮始める。

蕗は火を通したときの鮮やかな翡翠色から、煮詰めるにつれて伽羅色に変る。

朝曇りは、近代に季語になった。

遠い山を見れば、晴れながらも白い靄がかかる。

今日も暑くなりそうだ。

(岡田 耕)

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