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【御礼】デイゴの花の語るもの

#この街がずき 応募作品の中で「歳時記を旅する13〔桜〕中*宿机借りて日記に初桜」が先週特にスキを集めました!とのことでした。皆様ありがとうございました。
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沖縄の寒緋桜は、一月の下旬に咲き始めて、二月に盛りを迎えます。
桜前線が本土を北上する頃には、沖縄ではデイゴ(梯梧)が咲き始めます。
歳時記では、デイゴは夏の季語に分類されています。
デイゴは沖縄の県花。
1967年、沖縄を代表する花を決める県民投票では、約7万5千通の応募の78%がデイゴだったそうです。
それほどまでに支持されるデイゴですが、沖縄が北限とされていて、本土では馴染みが薄いのです。
 デイゴの季語としての本意を、例句から少しでも感じ取れたらいいなと思います。

名木の梯梧母校の跡に燃ゆ      池原ユキ
島を去るデイゴの花を目に染めて   上江萬三郎
爆音をデイゴの花は知っている    大塚徳子
沖縄のぶあつい歴史デイゴ咲く    香坂恵依
復帰碑のにがい潮風花デイゴ     田中千恵子
花梯梧名のみ残れる島の井戸     辻 泰子
激情がはじけて空へ花でいご     宮城香子
長男もデイゴの花も素直なり     森須 蘭
涙腺の不意にゆるみし花梯梧     安田喜美子

『沖縄歳時記』沖縄県現代俳句協会編 2017年

デイゴの花の写真を Masaki Senko さんが投稿されていますので、ご紹介いたします。

(岡田 耕)

写真/沖縄CLIP




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