鑑賞*玄関に軽き靴置く更衣

石塚 光子

衣替えを履物の重さで捉えた。

陰暦の四月朔日、着物なら綿入れから袷に替える。

履物は、麻の草履や亜麻草履に替えるにはまだ早いとされるが、心はすでに軽い。

履物までも、夏を迎える支度ができるゆとりが羨ましい。

(岡田 耕)

(俳句雑誌『風友』平成三十年十一月号)

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