同じ出来事でも、人それぞれ現れる感情が違う理由
コロナ騒動で多くの人が自宅待機を課せられている、という同じ状況下でもその反応や感じ方やストレスの内容はひとりひとり違います。
ある人は「コロナウイルスに感染してしまうので、ソーシャルディスタンスを保って、リスクを回避しなきゃ」と外出自粛に徹して自宅にこもる。
またある人は「コロナウイルスより、仕事が優先。自宅待機なんてしてる場合じゃない」と、今までと変わらない生活をキープすることで生活を守ろうとする。
またある人は「コロナで世の中が変わる。この騒動が収束したアフターコロナでは何を始めようか?」と、この状況でも未来に希望を託そうとする。
そんな風に、同じ状況で同じ日本人でありながらも、この状況に対する反応や感情・生き方は様々です。
このような違いは、大きく分けて3つの脳の処理の仕方によって分かれます。
①情報を五感を通して「どのようにインプットするか」
②情報を脳の中で「どのように処理をするか」
③情報を「どのようにアウトプットするか」
この「どのように」が、人それぞれ数え切れないほどのパターンがあるので、人間の反応は100人いたら100通り違うのです。
その「どのように」には、その人がそれまで生きてきた環境や価値観、考え方や思考のクセなど、その人の様々な背景が反映されています。
人から悪気なく嫌われてしまう経験をした人は、このコロナで反論したいことや不満があっても、否定され嫌われてしまうことの恐れから、言いたいことを我慢しているかもしれない。
周りから期待を背負わされてきた人は、このコロナでキツい状態にあっても、弱音を吐けずに、ひとり必死に頑張り続けているのかもしれない。
人から否定ばかりされてきた人は、逆に周りを攻撃することで自分を守ろうとしているかもしれない。
そんな風に、人それぞれ経験や生い立ちなどの背景が違う分、そこから出てくる感情や思考にも違いが現れるのです。
自分の思考のクセや、自分が恐れているものなどからくる「インプット」「処理」「アウトプット」のパターンを認識することで、他人が自分と違うことを前提として、お互いが理解しあえるコミュニケーションが取れるようにもなります。
『自分とうまくコミュニケーションを取れる人が、他人ともうまくコミュニケーションが取れる』
これは私自身が様々な経験を通して実感しているセオリーのひとつ。
まずは、自分を知ることで、他人を知り、他人との違いを理解し受け入れる、というのは、このご時世これからより大切になってくるのではないかなと思います。
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