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20代の森本とGraffityを振り返って、30代への決意。〜Apple Vision Proの発売とAR時代の幕開け〜
みなさんお久しぶりです!
ARエンタメスタートアップGraffity代表の森本です!
2024年4月8日をもって、とうとう30歳となりました、、、!
良い機会なので20代でのチャレンジと学びを振り返り、30代でチャレンジしたいことをまとめていきます。
ぜひ30歳のお祝いとして、Note記事のいいね&フォローや、XでRTいただけると嬉しいです!
【ついに30歳となりました!㊗️】
— AR起業家 / TOSHI / Graffity CEO (@ok_totti) April 8, 2024
30歳になったこともあり、
20代の挑戦の振り返りと30代への決意をブログとして書きました!
誕生日祝いとして、ぜひブログ読んでいただき、Note記事へのいいねや引用RTいただけると泣いて喜びます笑
30歳の森本もよろしくお願いします:)https://t.co/GiDUkhjzNW
20代のチャレンジの振り返り
1社目チャレンジ & AIに特化し技術とビジネスの勉強
20歳(2014年) : 東京大学起業サークルTNK代表・1社目起業チャレンジ
21歳(2015年) : 株式会社ABEJA・株式会社PKSHA Technologyインターン
22歳(2016年) : ドワンゴAIラボインターン・AIチャットボット事業検証
20歳の頃、東京大学起業サークルTNKの代表を務めながら、1社目の起業に挑戦しました。その事業は、米国で伸びていたオーダースーツとECを組み合わせたビジネスモデルを日本で展開するものでしたが、半年で撤退しました。理由は、市場が拡大していなかったことや「本当にスーツに人生をかけるのか?」という問いに「NO」となったからです。
1社目の事業撤退を通じて、自分の情熱が高い分野で勝負すること、そしてグローバル市場で1000億円、あるいは1兆円の時価総額を目指せる市場で挑戦することの重要性を学びました。
情熱が高く、長期的に市場が成長するテーマとしてAIを選択し、21歳からは慶應義塾大学での学業を中心に、AIに関する理論や技術力を高めることに注力しました。
幸運なことに、上場企業である株式会社ABEJAや株式会社PKSHA Technologyでインターンシップの機会を得ることができました。株式会社ABEJAでは経営陣の直下で学ぶ機会を得られ、株式会社PKSHA TechnologyではAIアプリケーションの開発に携わることができました。その後、ドワンゴAIラボでディープラーニングを活用した研究開発や、松尾研究室のプロジェクトに関わるなど、貴重な経験を積むことができました。
AIとコンシューマー向けプロダクト(2C)を組み合わせて、グローバル市場で1000億円から1兆円の価値を生み出すことを目指し、自然言語処理を活用したAIチャットボットや、画像処理を利用したAR(拡張現実)領域の検討を始めました。2016年にはChatGPTの構想を持っていましたが、当時のAI技術の限界により実現は困難でした。一方で、2017年にAppleがARKit、GoogleがARCoreというAR技術を発表したことで、ARに大きな波がくることを確信し、AR領域でスタートアップをする決断をしました。
Graffity創業からの5年間:スマホAR×2C事業の挑戦
23歳(2017年) : ARスタートアップGraffityを創業し、累計1.1億円の資金調達
24歳(2018年) : 4つ目のプロダクトであるARシューティングゲーム「ペチャバト」リリースし、1ヶ月で10万ダウンロードを突破
25歳(2019年) : 組織崩壊により7名から2名に減少し、組織の立て直しへ
26歳(2020年) : ARシューティングゲーム「Leap Trigger」の制作を開始し、追加で1.6億円の資金調達
27歳(2021年) : 「Leap Trigger」を米国と日本でリリースしましたが、十分なトラフィックを獲得できず、AR×B2B2Cへのピボットを決定
ARスタートアップGraffityでは、スマホARとコミュニケーションを軸にしたプロダクト開発に挑戦しました。
3つのプロダクトの仮説検証を経て、スマホAR×コミュニケーションのユースケースは、対面の空間を共有することであるという結論に至りました。
この結論に基づき、ARシューティングゲーム「ペチャバト」をリリースし、1ヶ月で10万ダウンロードを達成しました。
仮説検証の詳細は、以下の記事で取り上げているので気になる方はぜひチェックしてみてください!
しかし、ペチャバトがヒットしたにも関わらず、僕自身の経営力不足と組織作りへの考え方の甘さが露呈しました。結果として、残ってくれたのは現在GraffityのCOOである斉藤だけ。斉藤と共に、MVV(Mission, Vision, Values)を意識した組織作りに取り組みました。MVV経営の組織の土台を作ることに半年かかりましたが、新しく入ってくれたメンバーのおかげで組織の立て直しがうまくいきました。当時は辛かった思い出が強いですが、経営者として必要な経験だったと思います。
その後、ペチャバトで仮説検証できたユースケースをマネタイズするため、ソーシャルゲームとして、ARシューティングゲーム「Leap Trigger」を一年半かけて開発し、グローバルにチャレンジする大勝負にでました。
ソーシャルゲームのマネタイズとグローバル市場での挑戦という、同時に難易度の高い2つの課題に取り組みました。
リリース後の感触は決して悪くなく、チーム一丸となってKPIの改善に励みました。しかし、達成した数値では追加資金調達の目途が立たず、このままでは倒産の危機に瀕してしまうほど資金状況が悪化しました。
結果として、AR×B2B2Cを軸とした事業展開へのピボットを決断しました。
この時の悔しい思いは、今でも忘れることができません。
AR×B2B2C事業「Graffity AR Studio」の立ち上げと成長
28歳(2022年) : 主幹事業をB2B2C向けの事業にピボットし、黒字化達成
29歳(2023年) : 売上・利益共に前年比約2倍成長、組織規模30名規模へ
30歳(2024年) : Apple Vision Proが発売、AR時代の幕開けへ
資金面では、ランウェイも限られていたため、追加融資や資金調達に奮闘しました。株主の支えもあり、追加融資や資金調達が決まり、「Graffity AR Studio」事業は順調に立ち上がり、黒字化を達成しました。
(さらっと書きましたが、当時はとにかくやばいと思って経営してました)
メンバーの離脱がゼロで、黒字化まで達成できたのは、MVV(Mission, Vision, Values)を意識した組織作りと透明性の高い経営が実を結んだ結果だと思います。20代前半の失敗経験が活きました、、、!
2023年は、売上・利益共に前年比で約2倍以上の成長を遂げ、組織規模も30名に拡大しました。
この困難な時期に支えてくれたメンバーや投資家の方々には心から感謝しています。事業の成長を通じて、恩返しできたらと考えています。
2024年には、Appleから画期的な空間コンピューティングデバイス「Apple Vision Pro」が発売され、AR時代が本格的に幕を開けました。
この素晴らしいデバイスをまだ体験されていない方は、ぜひ個別にDMをください。特別に30分の体験会を開催いたします!
先日、AppleのVison Proのデモを@ok_tottiさんにしてもらいますた。どんな感じかは、ぜひ動画をご覧頂ければと思いますが、特徴は高解像度、VRとARのシームレスな切り替え、指操作という感じでしたかね。… pic.twitter.com/I2jtHw40h2
— 川邊健太郎 (@dennotai) March 14, 2024
2024年は、主軸であるB2B2C事業「Graffity AR Studio」を規模拡大しつつ、Apple Vision Pro向けに2C向けの事業を再度展開していくことです!
2024年も頑張っていきます!
20代のチャレンジから学んだ3つのこと
20代でのチャレンジを通じて様々なことを学びましたが、特に印象深かった3つの学びを共有します。
1 仮説検証が多い領域は検証する変数を少なくしチャレンジする
AR×コミュニケーション領域はとにかく不確実性の塊であり、仮説検証しないといけないことが多くありました。まずはユースケースの検証、そしてマネタイズの検証ととにかく時間がかかります。
さらに難易度を高くしてしまったことは、ARシューティングゲーム「Leap Trigger」でいきなりグローバルでチャレンジしたこと。マネタイズの検証とグローバル展開を一緒にしてしまったことは振り返ると反省点かなと思います。
特に2Cスタートアップでチャレンジする場合は、できるだけ仮説検証をする際は変数を少なくし、ミニマムでアプローチすることで時間と投資資金を最小化することをお勧めします。
2 モメンタムだけでなく、MVVを意識した組織作り
スタートアップ創業初期にはモメンタム(勢い)があり、モメンタムだけで組織作りは一定うまくいきます。一方で、モメンタムがなくなった時に真の組織力が試されます。MVVを意識した組織作りをしてないと、たとえ事業が上手くいっていたとしても、組織は簡単に瓦解します。
MVVを意識した組織作りをしていたおかげで、B2B2C事業へのピボットの際に組織が瓦解せず、組織の強みを活かして事業成長を実現できたと考えています。MVVを意識した経営と仕組み化は創業期のスタートアップはぜひ意識してほしいなと思っています。
3 ソフトウェアの変化は早いがハードウェアの変化は遅い
ARは基本的にはソフトウェアの進化ですが、ハードウェア(スマホ・ARグラス)に多分に影響を受けてしまう市場です。
ARKit、ARCoreがリリースされ、一気にARは普及すると捉えておりましたが、ハードウェアの変化は遅くスマホの買い替えサイクルは2年に1度ほどなので、非常に遅い。ARが利用できるスマホデバイスの市場普及には想定より時間がかかったという印象です。
同様なことがAR・MRグラスでも言えます。Apple Vision Proが発売されましたが、市場に普及するまでには4-5年ほどかかると思います。適切な市場普及を予測を立てた上で、どのように投資をしていくか?というのは非常に重要なテーマだと考えており、ハードウェアの変化が市場成長に大きく関わる分野は適切に見積もることをお勧めします。
30代でチャレンジしたいこと
20代はおかげさまで多くのチャレンジをさせていただきました。
結果は出始めている一方で、創業当初考えていた1000億円・1兆円規模の会社にするという観点からは、まだまだスタート地点であるなと感じています。
30代で大勝負をしないとなと考えており、
抱負を簡単に書いていきたいと思います。
・B2B2C事業「Graffity AR Studio」の規模拡大とApple Vision Proを中心としたAR/MRデバイス向けでNo1になれるユースケース・ビジネス作り
・2桁億の投資の大勝負と3桁億の売上へのチャレンジ
・日本だけでなくグローバルへのチャレンジ
・数百人規模の組織作りへのチャレンジ
まず30代前半は、B2B2C事業「Graffity AR Studio」の規模拡大とApple Vision Proの普及と共にAR/MRデバイス向けでNo1になれるユースケースの検証に注力したいと考えています。
その上で、ユースケースを見つけたらマネタイズ化を検証し、規模拡大のために二桁億の投資を行い、三桁億円の売上に向けた大勝負がしたいなと考えています。もちろん日本だけでなくグローバルへのチャレンジです。ARシューティングゲーム「Leap Trigger」での失敗経験をもとに、ミニマムで仮説検証をした上で、大勝負に挑みたいと思います。
その上で、欠かせないのはMVVを意識した組織作りを数百人規模で行えること。たとえ事業が上手くいっていたとしても、組織力がなければ継続した成長はできません。経営者として大きな組織規模でもMVVを意識した経営ができるかどうかをテーマに、様々な組織の仕組み化にチャレンジしたいと思います。
最後に
森本、そしてGraffityを応援いただいている方へ。
長い間、応援していただきありがとうございます。
応援なくしては、志も実現できません。
資金体力が尽きそうな時からV次復活できたのも応援のおかげさまです。
引き続きAR・MRグラス領域で大きなホームランを狙っていきます。
長い道のりになるかもしれないですが、ぜひ引き続き支えていただければ嬉しいです。
30代の森本、そしてGraffityをよろしくお願いします。
AR・MRグラス領域で一緒にユースケースや事業を作っていきたい仲間を募集しているので、興味ある方はぜひカジュアルにお話ししましょう!