【旅のフォトアルバム】NATURA CLASSICAとパリ散歩
撮影し終わったフィルムを少し時間を置いて現像に出す。
どこでどんなふうに撮ったかも忘れているからタイムカプセルを開けるみたいな感じだ。とりあえず撮っとくか、の写真が思いがけず良い一枚に仕上がっていたりする。そういえば撮ったなぁ、と忘れかけていた瞬間を思い出したりもする。
自分の目を通って記憶した景色よりもっと鮮やかだったりシーンとした寂しさがあったり。新鮮に見えるのがおもしろくてもっと撮ってみたいと思う。
見るまで時間がかかるから時間をかけて一枚一枚じっくり眺める。
眺めながらあの日あの場所で過ごした時のことを思い返す。
フィルムカメラを好きな理由は、そうやって撮った写真とじっくり付き合えるところなのかもしれない。
現像したフィルムに写っていたのはパリの街並み。
散歩が楽しい街は写真を撮るのが楽しい街でもある。目的地があってもなくてもあちこち寄り道してうっかり長い散歩になってしまうのだ。
おかげで毎日たくさん歩いて体もスッキリ軽くなった気がする。
2024年7月 パリにて