はじめに
こんにちは。吉村うにうにです。普段はエンタメ系の小説を書いております。たまには純文学っぽいものを書くかと、こちらの企画を始めて早くも三回目となりました。きっかけはこちら
純文学って? よくわかっておりませんが、とりあえずマイルールを作って縛りました。
①文章の美しさを意識する(少しでも。これはエンタメ小説にも生きるはず)。文章が美しくなるなら、主語を省略して、誰の台詞かという分かりやすささえ犠牲にする。
②オチ、ストーリー展開を気にしない(してもいい)。意味分からないことも多いでしょうがゴメンナサイ、解説何処かで入れるかもです。入れたら無粋かな?
③心理描写を(できるだけ)書かずに、風景や行動で伝えようとする(これは作家さんによります。太宰治さんなんかは心理描写しっかり書いているようですが、川端康成さんはあまり書かないように見えます。)
④会話文の終わりに〇をつける。
これに加えて
⑤今回は体言止め、連用中止法をなるべく使わない。体言止めは文末を名詞で終える手法です。(例:絶望に打ちひしがれたところに、聞き覚えのある声。)。連用中止法は接続助詞などを使わず動詞の連用形で点を打ち、次につなげるやり方です。(例:目が覚め、起きようと思ったら……)別にこれらを使わないことは純文の定義ではありません。以前、自分のエンタメ小説を文章解析ツールを使って分析したところ、私はこの二つを使い過ぎの傾向があるということでしたので、今回実験的に使わないように頑張ってみるというだけです。私の予測では、この縛りでリズムが悪くなるコストと引き換えに文章に重みが出るリターンが得られるのかと思います。
7月号の提出が7月31日と遅くなりましたが、これには訳があります
。
みょーさんの「ちょっとだけコンテスト」を見つけて、参加しようと思い立ち、7月号掲載予定の『スナック韓国』を『類型』に大急ぎで差し替えたのでした。参加する作品は改めてタイトルをみょーさんのコンテストに合わせて後に別記事として出します。
それでは、純文風に書いた作品です。暖かい目で見て頂ければと思います。
書いてみて
今回は訳の分からない話ではなかったと思います。まだ、分かり辛いかもしれませんが。やはり、心理描写なしで、登場人物の行動の積み重ねで、その人の内面を推測させるのは難しいかなと感じました。描写不足で文間だけ無駄に深くなったように思います。反省です。なんとなく怖い話だと思って頂ければ幸いです。かといってホラーでもないので。書いていて、連用中止法をうっかり多用してしまい、結構修正しました。癖ですね。べつに連用中止法が悪いということではないです。他の作家さんが使うのはいい事だと思いますし、私もエンタメで今後も使います。今回はただ、いつもの使い過ぎの癖をいじったらどうなるか。実験してみただけです。
さて、次回は『スナック韓国』をお送りします。楽しんで頂けたらと思います。