いま、何から勉強していいのか分からない受験生は、まず何をすべきか?
まもなく10月が終わります。11月から12月にかけては、模試の成績が上向きで波に乗っている者、推薦合格が早々に決まり安堵に浸っている者、成績があと一歩ふるわず受験校の変更を余儀なくされやる気を失いかけている者、返却されてきた模試の答案が白紙で埋め尽くされ、これから何から手を付けていいのか途方に暮れている者、とさまざまな人間模様が受験生の間で毎年繰り広げられる時期です。
この時期、受験生向けの家庭教師の依頼が入ってくるのは、上に挙げた受験生の中でも後半に属する人たちがほとんどです。今の時期から全ての科目の成績を立て直すのはかなり厳しいと感じる時もあります。もっと早く声をかえていただいていれば、だいぶ違った状態で試験直前期を迎えられていただろうにと思うことも多いです。
今は全体の成績が成績不振であっても、何か一つでもキラリと光る科目があれば、まだ救いようがあります。生徒自身がその科目に自信を持っていて、苦手科目さえ克服すれば向上の余地があると分かっているからです。
しかし、全ての科目が目標としている学校のレベルに遠く及んでいない場合は、かなり厳しい指導になります。このパターンの受験生は、現状を認識できておらず、浪人すればなんとかなると楽観視していることが多いです。
現実には浪人後に成績が伸びる子もいれば、むしろ成績が下がる子もいます。私の印象ではその割合は五分五分です。現役時にある程度基礎ができている場合は、浪人後に予備校で受験勉強に専念することで指数関数的に成績が伸びていきますが、浪人前の時点で基礎学力が身についていない場合は、たとえ差がつく解法やテクニックを私たちが教えても、ほとんど頭の中に定着せずに流れていくだけです。
要は、現役時に十二分に頑張り切れてない受験生は、その後も不完全燃焼が続く可能性が高いということです。
もう試験本番が間近に迫っているのに、未だに途方に暮れている受験生がもしこの記事を読んでいるのなら、試験までの残り時間で得意な科目を一つ作るようにしましょう。一番効果が早く出るのは英語です。英単語を毎日30個ずつ覚えていけば、正月までに約2000個の単語が理解できるようになります。それだけでも入試問題で英語長文を見たときの第一印象がずいぶん変わるはずです。
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