大分の中学受験事情
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12月に入ってから急に寒くなりました。11月までの陽気がウソのようです。私は暑い季節よりも寒い時期の方が集中力も仕事の能率も上がるタイプですが、受験生の中には逆の人もいるでしょう。とはいえ、このタイミングでやる気がどうのこうの言っている受験生はさすがにいないですよね?
私は中学受験組ではないので、どうしても中受事情には疎いです。ただ、将来の大学受験に向けて、中学校から高校まで6年間一貫教育で準備する方がさまざまな面で有利なのは間違いないです。
というのも、今の大学受験は質より量が重視される傾向がある(80年代~90年代は難問奇問が多く、仮に数学が白紙答案でも難関大に合格することができたが、2000年代からは入試問題が標準化され、みんなが解ける問題を取りこぼさないことが重視されるようになった)ので、高2終了の時点でほとんどの試験範囲を履修し終わっている一貫校生と、高3の3学期まで(特に理系科目が)終わっていない高校受験組とは、想像以上に有利不利の差が生じます。昔はよくあった「数ヶ月の猛特訓で逆転合格」というマンガのような現象が起こりにくくなっているのです。
各種報道によると、大分県でも公立の学校では教師のなり手が慢性的に不足していて、現場はより質の高い授業を行うという状況とはかけ離れています。こうした“学校崩壊”も、超少子化社会にあって中学受験熱が未だに冷めない背景の一つに挙げられるかもしれません。
大分市に住んでいる小学6年生が中学受験するなら、どのような組み合わせの受験が可能でしょうか? 2023年の試験日程を調べてみました。
1/4 大分中学(1/5合格発表)、岩田中学(1/6合格発表)
1/6 向陽中学(1/7合格発表)
1/7 県立豊府(1/13合格発表)、大分大学附属中(1/8合格発表)
各学校の難易度から考えて、最も学力が高い層は1/6の向陽中学に進学し、残りが大分中学と岩田中学、分大附属に分かれていく形になっていると思われます。
もっとも、中学受験向け各進学塾の中には成績上位の子に受験ツアーを企画するところもあり、灘や開成、ラ・サール、桜蔭といった全国的に名が通っている中学に塾の先生同伴で受験に向かいます。そういう学校に仮に合格しても進学しないケースが多いと聞きますが、少なくとも塾の実績にはなりますね。
東京では例年、2/1~2/3が中学受験のシーズンです。2/1に本命校を据え、2/2と2/3に2番手や3番手の学校を組むことが多いです。本命校の試験後の手応えに合わせ、2/3以降の受験校は事前に複数出しておくご家庭もよく見かけます。
志望校に合格したらそれでおしまいというわけではなく、今度はさまざまな塾からお呼びがかかります。例えば鉄緑会は学校指定制度があり、「○○中学合格者は無条件で入塾できる」ようになっています。私が東京で教えていた頃、桜蔭高校の生徒に聞いた話では、同級生の半分近くが鉄緑会に通っていると言っていました。おそらく中1の時点では2/3くらいの生徒が入塾しているのではないでしょうか。
生き馬の目を抜くような環境に晒されている首都圏の中学受験生とは異なり、地方の中学受験生は比較的マイペースで受験を進められると思います。長い人生の中で、小学生の時にしか経験できないことも数多くあります。せめて試験が終わった後くらいは、思いきり羽を伸ばして欲しいですね。
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