🇫🇷旅気分でおいしいフランス
パンやチーズ、ワインとお料理、チョコレートにお菓子、言わずと知れた「おいしい」が溢れた国。そんなフランスの魅力にハマってしまった私と一緒に、暮らすような旅気分でフランスグルメの世界をのぞいてみませんか?
初めてのフランス旅
◎人生を変えたターニングポイント
私が初めてフランスへ訪れたのは11年前(2011年)、仕事の出張でのこと。忘れもしない、空港に降り立った瞬間から目に映るモノ全てがキラキラ輝いて、ワクワクが止まらない高揚感と、まるで前世の故郷に帰ってきたかのようなフィット感。私のフランス好きが憧れから本物に変わった原点、全てはココから始まった。
◎映画のような別世界
日本ではまだ肌寒い4月の頭。南仏プロヴァンスはもう初夏の陽気。見たこともない深く濃い真っ青なプロヴァンスブルーの空。現地在住云十年のスタッフによるベテランガイド付き。車を走らせていると、突如視界に飛び込んできたのは野生の渡り鳥フラミンゴの群れと、なんと野生の白馬。まるで映画の中にと飛び込んだかのよう。
◎初めての食事
最初の食事に向かったのは、周りになんにもない田舎のレストラン。自然の中にポツリ、南仏らしい石造りの佇まい。敷地には広い自家菜園。オーガニック野菜に拘ったBIOレストランだった。
ギラギラした日差しの下、貸し出し用の大きな麦わら帽子を被り、のどかな風景と鳥のさえずりを聞きながら、冷えたロゼで乾杯。
新鮮で小ぶりなラディシュがコロコロッと木のボードに乗っかって出されるだけで特別感。新鮮な野菜と素材を生かした手が込み過ぎていない料理の数々。
シンプルだけどクオリティーの高いデザート、〆にはコーヒーと素朴な手作りクッキー。美しく着飾った王道フレンチとは全く違う、堅苦しいテーブルマナーもない心が和む食事。
チラチラ視界に入る周りのお客さん達の過ごし方もまた衝撃的だった。まるで、ゆったり流れる「時間」を味わってるかのようで、フランス人の生き方を垣間見れた気がした。日本でどっぷり浸かって生きてきた私が、見た事も感じた事もない異空間。狭い私の人生観が一気に広がった瞬間。
フランス人の食事スタイル
◎日本との違い
フランス人の長~い食事。
日本で浸透してる「フレンチは時間が長くて退屈」「小出しで食べた気がしない」そんなネガティブコメントは、本当の理由を知らない人が撒き散らした単なるつぶやきだった。
そもそも日本人とフランス人の食事と食卓に対する感覚が全く違う。国が違えば文化が違うのは当然。フランス人はおしゃべりをするために食事の時間があると言ってもいい。動物としてお腹を満たすためだけでなく、人として大切な家族や友人とのコミニュケーションの場と捉えてる。フランス人に無口はいないのか?と思う程、とにかくみんなよく喋る。しかも同時に…
おうちの食事会
◎食前酒
フランス人は、なんだかんだと食事会をしたがる。人が集まると、まずアペリティフと呼ばれる食前酒タイムから始まる。クリスマスやイベントだとシャンパン、普通の会なら白ワインが多い。
ナッツやハム、フォアグラ、カナッペなど、チャチャッと出せてパクッとつまめる簡単なおつまみと一緒に、立食やリビングのソファーなどで。長い時は1時間かける時も。ここはまだ食事前の入り口に過ぎない。美味しいからといってバクバク食べたらメインの頃には胃袋が悲鳴をあげる。
◎前菜
食事のタイミングになるとテーブルに着いて、手を加えた料理が1品から2品。
因みに、日本でお決まりのように出てくるミニサラダやスープは、こういった食事会には出てこない。
◎メイン料理
煮込み料理やオーブン料理が多く、大皿や鍋ごとテーブルに出してから、それぞれのお皿に盛りつけるスタイル。
◎ワイン
ワイン大国フランス。ワインは食事と共に必ずといっていいほど出るもの。メニューに合わせて赤や白、ロゼだったり。
ワインの他にもビール、果物やハーブから作られるお酒などお好みで。オードヴィと呼ばれるアルコール度数の高い果実酒を自家製で作っているお宅もある。
◎パン
必ず出されるパンは、日本の主食という概念とはちょっと違う。日本はご飯をおいしく食べるためにおかずが色々とあるけど、フランスは料理をおいしく食べるためにパンが添えられる。
だから食べても食べなくてもいいもの。お皿やナイフに付いたソースを拭いて、最後まで残さずキレイに食べる役割も果たす。もちろん、この後のチーズを乗せて食べたりもする。因みに、朝食はパン、もしろパンのみ。超シンプル。
◎チーズ
メインが終わったらチーズタイム。日本ではお酒のおつまみとして食べるけど、フランスでは食後につまむ嗜好品のようなもの。
お皿や木のカッティングボードに乗った数種類の塊。食べたい人だけが手を伸ばして鷲掴みし、専用ナイフで自分のお皿に切り分ける。子供も好きでホームステイ先のお孫ちゃんは、この時を待ちわびながら大人の長い食事に付き合う。そうやって幼い頃から慣れ親しんでいく食習慣。
◎デザート
いよいよクライマックス。デザートも、ケーキやプディングなどを大皿で出してから取り分けるスタイル。買ってくることもあれば、手作りだったり持ち寄りだったりもする。
この時は、年明け早々の新年会で、ガレットデロワを食べるのが一般的だけど、南西フランスではこのブリオッシュタイプもショーケースに肩を並べる。素朴で決して映えないけど地元ならではのお菓子。重たそうな見た目とは裏腹に、軽くてパクパクいけちゃう。
フルーツがまるごと登場することもある。日本なら丁寧に皮を剥いて種を取り、一口大にカットしてくれるお母さんがいるもんだけど、フランスでは、食べたきゃ自分のお皿の上で自分でカットするもの。男性も惚れ惚れするナイフ捌きで器用に食べる。
◎〆のコーヒータイム
チョコレートやクッキーなど一口サイズの小菓子付き。
ランチなら夕方まで、ディナーなら23時にようやくデザートなんてことも。しかも凄いのが、若い人だけに限った話じゃないってこと。90才を超えたマダムすら夜中のチョコまで元気にピンピン参加する。いくつになっても若々しいフランス人の恐るべし体力と気力!
私が綴るフランスグルメとは?
おいしいもので溢れてるフランス。星付きレストランや一流パティシエのお菓子も本当に素晴らしくて、フランスを代表するグルメ。でも、私が綴るおいしいフランスは、おすすめの最新グルメやお店情報ではありません。
◎フランス人の暮らしに根付いた食
豊かな自然で育まれた食材の魅力や、昔から伝わる地方の郷土料理、フランス人家庭の食事、観光客向けのお店じゃなくてフランス人の行き付けのお店、日常使いのマルシェやスーパーの様子など「フランス人の暮らしに根付いた食」
◎私と一緒に暮らすように旅気分
私は、美食家でも評論家でも料理人でもなく、フランスが大好きな一旅行者。食べることが大好きで中でもフランスの食が大好きで、煌びやかなパリより自然豊かなフランスの田舎を愛し、美しく洗練された最先端より長く使い込まれた味のある古いものが堪らなく好きで、慌ただしい観光めぐりよりフランス人の日常に近付ける旅がしたい。
そんな私と一緒に、暮らすようなフランス旅気分を少しでも味わっていただけたらうれしいです。
2022.1.20.
自己紹介
◎Profile
:Liliane「リリアーヌ」
※フランス語教室で使ってたペンネーム
・日本在住のアラフィフ日本人
・大人になった4人の子と孫1人
・渡仏7回、ホームステイしたお宅3軒
・初渡仏は、フランスのコンフィチュールを販売するお店勤務時
・医療業界に転職し7年勤務
・49歳でのホームステイで人生観が変わり退職
◎これまでのフランス旅(滞在:1週間~1ヶ月)
プロヴァンス地方、パリ、ノルマンディー地方とモンサンミッシェル、コートダジュール、トゥールーズ周辺、ピレネー山脈、バスク地方、フレンチカタロニア周辺
◎現在の活動
・フランス旅行「フランスパラディ」日本トータル窓口、HP編集担当
・YouTube:「フランスパラディ」編集担当
・HP:「フランスメゾン」暮らすように旅するフランス
・Instagram:@liliane.france
・note:「おいしいフランス旅」
暮らすように旅して出逢った『おいしいフランス』|ホームステイでの家庭料理|アパート滞在でのおうちフレンチ|マルシェや専門店でのお買い物|フランス人行きつけのカフェやレストランなど|私と一緒に旅気分を|https://lit.link/liliane