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【不朽の名作過ぎ】やまとなでしこを観た。

まだ小学生の頃、恋愛のことも結婚のこともわからないちんちくりんの少女だった私が毎週胸をときめかせていたドラマ【やまとなでしこ】

Netflixで配信されているのを聞きつけた私はすぐさまリモコンを握りしめた。
あの頃の胸をときめかせていた少女心がうずいた。

しかし、少しのためらいも正直胸の中にあった。
昔面白かった大好きだった作品を大人になってから改めて観てみるとなんだか“違うなぁ”とがっくしとしてしまう事があったからだ。

それはあの頃から今日に至るまでそれなりに得てきた人生の経験が変えてしまった価値観のせいであって、決して作品のせいではない。

ただなんとなく、好きだったものの思い出の形が変わってしまう寂しさみたいなものがあるのだ。

リモコンを握りしめたまましばらくそんな寂しさからやまとなでしこを再生するのをためらっていた。
それでも、まぁ久しぶりに好きなものに再会できる喜びを噛み締めよう。と再生ボタンを押した。

懐かしい。
桜子と欧介が久しぶりで眩しいっ。

桜子のファッションや小物も大人になった今なら分かる。
本物のハイブランドを身につけ、それに全く負けない輝きを放つ松嶋菜々子様の麗しさ。

ノーメイクなのか唇の色すらほぼない、リップクリームすら塗ってなさそうな唇なのに母性をくすぐる愛らしさを爆発させている堤真一氏。

すご過ぎる。さすが現代でも活躍を続ける名俳優。
このドラマに於いて松嶋菜々子は完全に神野桜子だし、堤真一は完全に中原欧介だった。

これは当たり前のようで、案外当たり前じゃない。

あらよあらよという間にすっかり最終話を見終わってしまった。
少なすぎる。こんなに面白いのに11話しかないなんて。

特に9話目、桜子と父のバス停でのシーンがアラサーになった私にグッとささった。

「お父ちゃん、ごめん。嘘つかせて」

たったのこの短い台詞の中に東京でバリキャリ合コン女王として生きる神野桜子ではなく、富山で貧乏ながら親の愛をしっかりと受けて育った神野桜子がはっきりと見えた気がした。

松嶋菜々子様、すごいよ。すご過ぎるよ。

この令和の時代に至るまで沢山のドラマや映画を観て沢山の感性も培ってきたアラサーを泣かせる2000年25年前のドラマ【やまとなでしこ】

リモコンを握りしめながら少し躊躇した事を反省した。

同じようにためらっている人がもしいたら絶対に見て欲しい。
この時代に観ても変わらず面白くて胸がときめいたから。

個人的におおっと唸ってしまった台詞は8話での

「恋っていうのはね 精神の病なのよ
つまりとても冷静な判断を下せる状態ではないってこと
そんな時に人生でもっとも冷静な判断を必要とする
結婚を決めたら一生後悔するはめになる」

という桜子の台詞。
これには思わず「ほんまそれ!」とテレビに向かって声を発してしまっていた。

時間を経たからこそある新たな気づきに是非出会って欲しい。



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