見出し画像

「駿河町三井呉服町」−富士には駿河町が似合うのか?−『江戸名所図会』

今日は手帳を買いに行きました。
本当はほぼ日手帳を購入したかったのですが、いつも売っていたところに無かったので違うシリーズにしました。
手帳は高橋と言いますが、NOLTYというところのものです。
今年は大学院での生活と就活が始まるのでしっかりと週間の目標が立てられるものにしました。

一番最初の目標を立てたり、年間のTODOを書き込む欄は開いているだけでワクワクしますね。

小さな目標(TODO)から大きな目標(TODO)まで20個立てました。
しかしこれからまた増えてくると思うので度々チェックしないと忘れてしまいそうですね。

一番小さな目標(TODO)は【いちご狩りに行く】です。笑

2、3年行きたいと言っているけれどいつの間にかシーズンが過ぎているので今年こそです!

そんな目標を掲げまくった今日も『江戸名所図会』


国立国会図書館蔵

「駿河町三井呉服町」です。
この画角は何度も見たことのあるものですね。
その既視感の正体はこちら。

国立国会図書館蔵

広重『名所江戸百景』「するかてふ」です。
富士には駿河町がよく似合う。」と江戸の人々はよく言っていたのではないかと思うほどに、呉服町のこの商店の並びの先に富士が聳えています。

既視感の正体はも一つあります。


国立国会図書館蔵

広重『東都名所』「駿河町之図」です。
こちらは低めの画角。

広重は駿河町と富士を2つの角度から描くことに挑戦したのでしょう。
『名所江戸百景』は今の千代田区や中央区では画面を目線よりも低い位置から描くことが多かった印象です。
しかし駿河町では富士よりも高い位置で描かれているので、さまざまな角度から景色を捉えることに挑んだような気がします。
両方の絵を合わせてみると、『江戸名所図会』の画角と同じくらいになりますね。

『江戸名所図会』の参照度合いが顕著です。


「元朝の 見るものにせん 富士の山 宗鑑」
と詞書があります。

「元旦には必ず見ることにしよう、富士の山を」という意味でしょうか。
『江戸名所図会』では元旦を描いているのかは定かではありませんが、朝日が登ってその光が富士山に当たると、それはもう壮観だということが伝わってきます。

しかし、富士に日の出が当たる光景は江戸のどこでも見られる光景ですよね。
それをなぜ駿河町の景色に重ねたのでしょう。

やはりこの一本道に通づる正面からの富士山と、三井の呉服店が立ち並ぶ商店の光景は江戸が一つの大きな都市であることを象徴していることを感じることができるからだと思います。

江戸は切り絵図からも分かる通り、今よりも単純な構造で直線的な建造物の並びをしていました。

国立国会図書館蔵

もちろん駿河町だけでなく、他の東西で通じる道はいくつもありましたので、富士山の光景を見ることは可能だったはずです。
それでも呉服町で、三井のマークが吊り並ぶ様子は人々の賑わいと合わせてその繁栄ぶりが誇らしく感じられたのかもしれません。

一度ここを通って富士山の方向を向いて見ることとします。

本当に富士に駿河町がよく似合うか、をこの目で見てみようかな。

今日はここまで!
#歌川広重 #浮世絵 #江戸時代 #江戸絵画 #江戸名所図会 #名所江戸百景 #駿河町 #三井 #芸術 #日本絵画 #日本美術 #美術 #アート


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?