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#9 Voicy社長 緒方憲太郎さんの2021年振り返りから思うこと - 【後半戦】
※ 以下、音声配信のトランスクリプト(文字起こしコンテンツ)です。
とにかく明るいしくじり先生やまけんがお届けする。人生後半戦のハーフタイムにようこそ。
今回は、前回に続いて後半部分のVoicy社長、緒方憲太郎さんの2021年の振り返りと2022年へ思うこと。その後半部分をお届けします。
【前半戦はこちらから・・・】
Voicyが2022年に目指すところ
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そして、緒方さんの目指すところですが、音声配信を単に垂れ流すのではない。例えば、歴史をずっとアーカイブで残して、例えば孫正義っていう人の声がこれだけ残っている。
それは織田信長の声が今に残っているかのように、今後未来永劫、残して行くことができる、アーカイブして行くことができるんだといっています。
彼が目指す2022年ですが、多くの人に使ってもらったりとか、多くの人に認知をしてもらうためにはどうしたらよいのか、というのを考えてやっていく年になるといっています。そのさまざまな企画が現在進行中とのことです。
Voicyが音声配信を収益化する方法
その中で、大きなものが先ほどのことにも関連しますが、パーソナリティの収益化です。
「Voicyがこんなに良いサービスが、こんなに無料で聴けて最高です」っていうレビューを見るたびに、緒方さんは胸がキリキリと痛くなるとのことです。無料で配信をしているということは、パーソナリティの方々を搾取していることにもなっていると考えているからです。
そこで、この直後の配信、2021年12月29日の配信では、「Voicyが今年できなかったこと。来年こそは」というタイトルの中で、パーソナリティさんに対して「再生数比例で収益をお返しする」という仕組みを絶対に作るといっています。
21年当時では、ただでさえサーバー代に何百万円もかかっている。毎月、それに加えてお金を自分の手持ち資金の中から払うということでは、もう垂れ流し状態になって、会社はつぶれてしまう。そんなことを言っていました。
しかし、この2022年になったこの段階では、既にその仕組みを作る準備ができている。必ずその仕組みを2022年に実行して行くといっています。
彼は、情報が世の中で無料で流れているけれども、無料で世の中に立つものは実はそんなに多くない。聞いている人を幸せにしたいって思って配信されて、それだけ役に立つ価値のある情報であるならば、人々が喜んでお金を払うという仕組みができなければおかしいと考えています。
Voicyの目指すところ・・・
例えば、YouTubeなどでも見ることができるTEDのようなクオリティのサービスというものが日本にできるべきだと。今、日本に音声産業というものができてきた。この音声産業というものを、TEDのようなクオリティの高いものにして行くんだと。
そしていい音声、いいアーカイブがたくさん残って、日本人が豊かになっているから、みんな前向きになれた。Voicyがあったから、GDPが上がったんじゃないのか、と言えるようなものにして行きたい。それを再生回数比例で収益をお返しするというのをきっかけに作り出して行きたい、というふうに言っています。
お聞きいただいてわかるように、Voicyは非常にユニークなアプローチで経営されています。緒方さんの個性が突出して出ているとも言えるかもしれません。そこでVoicyらしさというものをちょっと調べてみました。
Voicyの企業のサイトからは、メッセージとして「音声で世の中にハッピーを生む事業を作る」といっています。また、ミッションとしては「音声Xテクノロジーでワクワクする社会を作る」
そしてビジョンとしては、「音声で社会をリデザインする」といっています。
ボイステック革命 - GAFAも狙う新市場争奪戦
彼は自分自身でも本を出版しています。2021年6月に日経新聞から「ボイステック革命 - GAFAも狙う新市場争奪戦」というタイトルで本を出版しています。この中で緒方さんは自分自身の思いを語っています。
彼自身のプロファイルとしては、もともと会計士としてキャリアを開始しています。いったん退職し、その後アメリカを放浪し、ニューヨークで外資系会計事務所に転職します。そして帰国後、コンサルティングファームのベンチャー専門子会社の立ち上げ時から、約300社の起業家支援に携わりました。
お父さんは、大阪にある毎日放送MBSのアナウンサーをしていました。今は退職していますが、彼が子供の頃は毎晩テレビでニュースを読んだり、あるいは関西で大人気だったラジオ番組、ヤングタウンのパーソナリティまでしていたとのことです。
つまり、音声一家で育ったということですね。彼がVoicyをしているのも不思議なことではないのかも知れません。
音声市場は原石としての可能性がある
彼は最も原石として価値があるのにIT化されておらず、大衆化もされていない素材が声だと気がつきました。声はスマホの次の情報インフラになり、声のOSやイヤホンが人の生活を変えていくはずだと考えました。そして2016年、Voicyを起業しました。
音声の未来に可能性を信じ、音声産業が社会を大きく変えると考えたからです。それから5年経った2021年の出版時、「音声が社会を変えるんではないか。本当かもしれない」と関心が高まり始めているといっています。
創業当時最初の2年間ほどは全く鳴かず飛ばずだったそうです。それが2018年頃から少しずつ、パーソナリティやリスナーが増えていって、現在につながってきているとのこと。
一年前のクラブハウスの経験から、「鍵はコンテンツだ。人の話は全部が全部面白いわけではない。みんな面白いコンテンツ、魅力的なコンテンツを求めているのだ」と感じたそうです。
今彼は、スマホ時代の次を作る革命を作り出そうとしています。声のブログとも呼ばれるボイスメディアという新しい音声コンテンツで、「日本から世界を代表する音声プラットホームと人々の生活をリデザインする音声インフラを作る」つもりだといっています。
Voicyはキャズムを超えることができるか
はい、ここまでのまとめとして最後にコメントを1つ。IT市場の成長には、一般的にキャズムと呼ばれる壁があると言われます。新しいテクノロジーが世に出て来たとき、市場占有率の20%前後で普及するかしないかの壁があるというものです。
多くの新しいテクノロジーや企業がこの壁を越えられずに消えていきます。それを超えたものだけが、その後からの急成長や市場の大部分を占有するような存在になっていきます。
結論:
2022年Voicyはキャズムを超えていくのかを目指す年になるのではないでしょうか?
緒方さんの2021年の振り返りのメッセージから、Voicyはそれに一番近い存在のように感じられました。
はい、今回はここまでです。とにかく明るいしくじり先生やまけんがお届けした【人生後半戦のハーフタイム】でした。
お願い:
この後、音声配信のパーソナリティが音声配信を使ってビジネスを拡大するノウハウを公開をするオンラインサミットを準備しています。
詳細については、後からの配信でお知らせします。
もし、この人のインタビューを聞いてみたい。そんな人がいたらぜひレターやコメントで教えてください。
それでは次回をお楽しみに。