化石ハンター展に行ってきたぞ!
新潟県立万代島美術館にて開催中の「化石ハンター展」。
いつも絵画やグラフィック中心に鑑賞する機会の多い自分ではありますが、今回はいつもと趣向を変えまして化石を見に行ってみました。
◆会場の様子
やはりお子さん連れのご家族の来場者が多い印象でした。
会場内の展示物は通路を広めにとっているので、見やすく回りやすい印象でした。
ところどころ動画もあるので化石や写真をあわせて分かりやすい展示です。
チラシによると、「化石ハンター」は探求心に富み、抜群の行動力で貴重な化石を発掘・研究する挑戦者のことだそうです。
今回の展示は約100年前
アンドリュースさんがゴビ砂漠で発掘した多くの化石を中心に見ることができるのですが、その規模や点数に驚かされました。
◆印象に残った事
①100年前の発掘技術
今は当たり前になっているGPSや携帯電話などの通信機器。
もちろん100年前にはそんなものはなく、広大な砂漠の中を進み化石を発掘するなんて、命の危険と隣り合わせ。すさまじい決意と執念。学術的な意義を感じました。
また、発掘した後もそれを持って帰らねばなりませんし、実際今回の展示物を見ることでその量も多いと思いましたし、100年前にすごいことが行われていたのだと改めて驚きました。
②発掘した化石の展示方法
展示の仕方は様々で、
・石に埋まっているような化石
・骨を一つ一つ繋ぎ合わせて実物の大きさに組み立てて展示する方式(骨格標本と言うのでしょうか?)
・剥製と並べて比較する展示
・歯等一部分を見せる展示
等など
展示の仕方で印象が変わります。
特に、骨格標本?の展示は迫力があります。
自分より遥かに大きな体躯の生物が存在していたのかという驚きと
脊椎など、骨1つで見れば私には違いが分からないのですが、この骨は何番目の骨だということが調べられて、それを組み上げられる知識と技術に感動します。
また、体はとても大きくずっしりしているのに、手がものすごく小さい標本がありました。そのギャップにも驚きます。生物が持つ特徴も骨から察することができたのも印象的です。
キャプションには、生物の名前とおそらくこのような見た目をしていただろうという絵も一緒に飾られているのですが、
骨格からどのような見た目をしているか判断・想像する、描ける技術も素晴らしいと思います。その絵が毛の一本一本や羽根などリアルなんです。
他にも齧歯類の生物の歯の展示がありましたが、
5mm程度と、とても小さく砂や石に紛れてしまうと分からなくなってしまうほど
これを見つけた人物の観察眼に脱帽です。
③骨格と剥製を見比べる
展示の一部は骨格と剥製が並べられて展示されています。
実際に比べてみると、骨に肉や毛がつくので大きく見える顔も、骨だけで見ると意外と頭蓋骨は小さいのだなと思いました。
比較対象が近くにあることで、印象がまるで変ってしまうことが面白かったです。
◆まとめ
何万年何十万年はたまたそれ以上の時代に生息した生物たちが、現代にもその姿の一部を残しているのだなと、遥かな時の流れを思うとすごいことです。
普段あまり接することのない時代の展示品を見ることができ、有意義な時間を過ごすことができました。