あれ、君誰なの? マカピーな日々#0291
マカピーです。
ネパールに住んでいた頃、動物園から象がやってきて餌となる木の枝を持って帰っていたりすることがありました。
ただしくは、ゾウ使いというか動物園の職員の方と一緒に経費節減のため自分の食いぶちを刈り取っていったので、ゾウが勝手に路地裏まで来てジャカランダの枝をむしり取っていったわけではありません。(笑)
マカピーが住んでいたのはネパールの首都はカトマンズで20年ほど前までは国王がいた王国です。
更にその昔はカトマンズ、パタンとバクタプールという3つの旧王都の集合体だったんですね。
マカピーが住んでいたのはその旧都パタンの南部でパタン動物園まで歩いて20分ほどだったのでゾウが道路を歩いていたんです。
カトマンズは人口が集中して環境が激変していましたが、マカピーの家の前をおじちゃんは真っ赤なハイビスカスを耳にはさんでクワを肩にのんびり畑に向かう姿がありましたし、牛を飼っている家庭も多かったのです。
ヒンズー教の影響もあって動物を大切にしていたから街中にも動物が現れました。(最近の日本でもイノシシやサルが街中で見られるようですが)
ある日、犬たちが猛烈吠えることがありました。
サルです。
となりの政府施設の敷地との間に長くて高い赤レンガの塀があり境界に沿って大木が並木のように植えられていました。その塀の上をサルが時に数頭でやってくるので犬たちが吠えるのでした。
カトマンズ盆地西部にあるスワヤンブナートはブッダの骨をおさめたストゥーパ(土饅頭)があると言われている丘の上の寺院ですが、ここには沢山のサルがいて観光客の持っている食べ物を襲うというので有名でした。
たまに来るサルたちはキョロキョロと周囲に食べられそうな野菜や果樹がないかと探っているようで犬の狂乱を素知らぬ顔でした。
マカピーはなるべくゴミを出さないように台所から出る生ごみを裏手の小さな花壇に穴を掘って埋めてコンポス(堆肥)を作っていましたが、ネズミが荒らすようになったのでネズミ捕りのカゴを買ってきて設置しました。
毒餌をまくと愛犬や幼子であった子供たちが誤飲する可能性もあったので毒は使いませんでした。
ある日、庭師がその罠にかかった獲物を見せてくれました。でかいドブネズミのようです。やむなく水を張ったバケツに入れて溺死させようかとトラップの中をよく見ると尻尾が毛が膨らんでいます。
あれれ、君誰かな?この尾はドブネズミじゃないよね。リスかな?
あれ?このあたりにリスっていたかしら?
更によく見ると思い当たりました。
「おおお、お前さんはマングース!」
あのコブラを襲って食べるという有名なマングースでした。
まあ、マングースだったら許しちゃおう。
マカピーはマングースをリリースしました。
ところが、後で知ったのはこのあたりではマングースはニワトリを襲う害獣扱いでした。
そりゃそうだなあ。
考えてみれば対コブラ戦では間違ってその毒牙にかかれば自分だって死ぬリスクがあるのです。簡単に襲えるニワトリの方が楽に腹を満たすことができますよね。
人間が生活すると自然の食物連鎖の序列が乱れるってこういう事だったんですね。ヤレヤレ
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。ではではまた明日。