131『菜なれ花なれ』、第11話「菜なれ」
アバンは前回に似て暗い夜道。歩く主人公のかなたちゃんが沈んだ気持ちと言う違いがある。というのも再び飛べなくなった原因、ネットでの中傷書き込みがかなたちゃんがチア部で憧れてた、面倒見のいい海江田毬先輩だったため。しかしOP明け、かなたちゃんは決して毬先輩を責めない。かなたちゃんが入学早々チア部に入部して、第一話の大会までの短い間でも毬先輩がチアに真剣に向き合ってるのを知った。だからかなたちゃんは自分に向けられた中傷が毬先輩と知り、自分のせいと思うことになる。自分は毬先輩のことを何も知らなかったと。
そして翌朝、かなたちゃんは屋上で華先輩と雅先輩と話す展開になり、かなたちゃんは毬先輩は高校からチアを始めたのを知る。かなたちゃん自身も含め、中学からやっきた部員が多い鷹ノ咲高校チア部、その中でのAチーム入りは不断の努力の結果とかなたちゃんは察することが出来たはず。しかし毬先輩の過去を聞き出せたかなたちゃん、逆に毬先輩が退部した理由を教えることは出来なかった。
そして毬先輩のターン。身体的には全快してチア部に復帰できたものの、イップスになって後輩の指導を始めることになる。そんな時期に知ったのがチア部の後輩、美空かなたの応援チアチーム、PoMPoMsでの活躍。それを知ってやってしまったのが痛恨の投稿。しかしこの時点ではかなたちゃんの苦悩を知っていないから、毬さんの怨嗟と絶望と室との気持ちは分かる。しかし翌日、自分のコメントに便乗して悪口が連なってることに気づく。かなたちゃんの頑張る姿がフラッシュバックして、自分は最低なことをしたと毬さんは気づいた。
そして毬先輩は恵深ちゃんと会い、かなたちゃんのまだ飛べない場面、毬の退部理由について伊沢野苺が問い詰められる場面が続く。そこで雅さんと話さんがバトンのように言葉を紡ぐ場面が重い。競技チアの神髄の一端を言葉にしてると思いました。しかし苺さんは二人の意志を裏切る。
さらにかなたちゃんを含めたPomPoMsの六人が毬先輩と出会う展開になり、その場で毬先輩はPoMPoMsに入る。以後は毬先輩が入ったPoMPoMsの活動で、かなたちゃんとの和解の会話でEDへ。
今回はEDの後のCパートがあり、かなたちゃんがマットレスで飛び、さらに華やかなジャンプを受け止められる場面でかなたちゃんの完全復活を描写。しかし直後、また問題、課題が出てきて終わり。観てる分には気にならないですが文章にすると様々なドラマが交差するドラマチックな回でした。しかし「チアとは何か」という本作のテーマに関わる話だったので、とっちらかった印象を持たずに観れた素晴らしい回でした。