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真夜中ぱんチ 感想

文句なしの神アニメ。とにかく最高のアニメだった。個人的には今期どころか近年のオリジナルアニメでも最高クラスの満足度で、年間のオリジナルアニメでは間違いなくこのまま一位だと確信させられる出来だった。もっと有名になってほしかったのでそこは残念だが、僕含めたマヨぱんファンの皆でこのアニメの良さを広め続けたい。感想とタイトルにあるものの言いたいことが多すぎるので、今回は良かったところをただ羅列していき褒めちぎりたいと思う。

ストーリーを通して良かったところ

・真剣に「動画配信」と向き合っているところ。YouTuberへの実際のインタビューを行っているところが丁寧だったし、本編終了後にYouTubeで限定公開している動画のクオリティも非常に高かった。7話では再生数だけではなく登録者数を増やすためのコツを解説していて勉強になった。

・媚びないキャラデザから繰り出されるギャグやストーリー。変に小綺麗じゃないキャラが感動的なストーリーをやるギャップがとても面白かった。感動的なストーリーの他にも基本1話完結でギャグ,萌え,燃えをやり尽くしていた。ぶっ飛んだ設定からの丁寧なアニメ作りは同社オリジナルアニメの『アキバ冥途戦争』を彷彿とさせた。

・ヴァンパイアを通して光の世界と闇の世界を表現する演出。真咲が闇(夜)を生きるヴァンパイアのりぶ達を光(動画配信)の世界へ導き、逆に最終回ではりぶ達が闇に閉じこもっていた真咲を最後に光の世界へ救い出すという、真咲の成長を軸とした話全体のストーリーがはっきりしていた。

・リアルすぎるアンチコメント。ネットでアンチコメする人間がいざ本人の目の前だとファン名乗ったいたりするのがとても解像度が高かったように感じた。アンチコメを深刻に考えすぎる必要がないことも示していた。文字が浮かび上がり真咲を取り巻く演出がネットの世界から生きている世界へダメージを与えていることを上手く表現できていたし、野次馬のように炎上系YouTuberだからと絡みにくる輩の登場も現代社会そのものだった。

回ごとに良かったところ

4話(譜風の過去)

長寿であるヴァンパイアが友情を育んだ人間と死別してしまうという悲劇的なストーリーが馬鹿やってた3話からの温度差でより際立っていた。年月が進み動画配信という新たな文化を通して、譜風が歌うことができるようになるという展開は「動画配信×ヴァンパイア」の要素を上手く活かせていたように思う。

6話(苺子の過去)

苺子がヴァンパイアになり晩杯荘とりぶ達に救われた経緯が語られた回。彼女らの友情が感じられると共に、ハンドベルやzoomでマザーを遮るゆきでシュールな笑いを演出しつつ、ヴァンパイアの設定の開示や登録者数100万人の期限を設定しダラダラやらないことを宣言した、すべきことをすべて為した最高の回だった。ここまで1話単位で笑い,感動,ストーリー展開をテンポよく進められるアニメは早々ないと思う。
苺子ちゃんはとても可愛くてですね、本当にずっとなでなでしてたいし僕の妹になってほしい。本編終了後には登録者数100万人突破したようで晩杯荘が取り壊しにならなくて本当に良かった、苺子ちゃんの居場所が守られただけでもう涙が出ますよ

8話(フェス)

この回には色々思うところがあったし一番賛否両論が分かれる回だと思う。ただ現実にいるYouTuberのあの内輪ノリの得体の知れなさに関しては良く伝わってきたし、最終回でこの回のほぼ全てのキャラを出すことによって決して無駄な回ではなく、アンチコメに負けないくらい真咲を応援する同業者の人間が沢山いることが伝わったので、結果的に見たら必要な回であった。そして1話でどん底へと突き落とされたパンチ👊が8話で皆を救うために繰り出されるパンチ👊となったのがとても良かったし、真咲が光の世界へもう一度出たがる良いきっかけになったとは思うかな。

9話(実家&妹) 🥇ベストエピソード

真咲にとって動画出演がトラウマになっているあまり代わりにマヨぱんメンバーに実家帰省動画を撮影しようとした回。メンバーに妹のさくらの姉役(苺子だけ妹役)をやらせるという企画に最初自分は、妹さえも動画の道具としか思っていない鬼畜だと思った。他にも勝手に妹のお年玉をとったり一緒に遊んであげなかったり真咲がろくでもない人間なのがよく伝わってきたのだが、そんな姉のことを妹はずっと応援し続けていることが判明する。そして最終的に姉役をやらせていたのはすべてドッキリだったことが判明し、マヨぱんメンバーと妹のみならず、視聴者である自分まで騙しに来ていたことが分かった。何故真咲が妹から慕われるのかについて自分なりに考えてみたのだが、姉役を他人にやらせるほど性根は腐っていなかったということだし、母親が入院して一人になる妹のために自分の命よりも大切なはずの動画撮影(真咲は登録者数100万人達成したらりぶに食われることを承諾しているため)を一旦辞め実家へ帰るという決断をしたからではないかと考えている。一見すると妹側が真咲のことが大好きなように見えて、実は真咲の方が妹のこと大好きなんじゃないのかと。ただ「家族だから」という薄い理由で妹が慕っている訳ではなさそうだ。他にもりぶが電話帳に「真咲♡」と登録している点、十景が意外と優しいと思わせておいて雪玉を思い切りぶつける展開など、キャラの個性が遺憾無く発揮されていたので最も好きな回になった。

10話(ゆき加入)

ゆきが満を持して加入する回。これまで敵対していたゆきが動画配信に参加する流れは若干の唐突さはあったものの、8話のフェスで配信の世界に興味を示していたところや、ゆきと真咲が似た者同士であるという意外な共通点(かつて仲間と決別している、本当は動画撮影の仲間に入りたい、好きになったら一直線など)が強調されていたのであまり違和感はなかった。そしてお互いのかつての仲間である、りぶとの和解(?)、はりシスとの和解を後半部分に持ってくることで晴れて2人ともマヨぱんメンバー入りが決定することになる。真咲とゆきのエピソードを同時に進めるとは思っていなかったが、この対比を用意することで簡単に話を飲み込むことができたし、和解を済ますことで後腐れなく今後のエピソードを進めることに繋がった。そしてギャグ要素はこの回が一番面白かったな、めちゃくちゃ笑えた。

12話(最終回)

11話の詰め込み具合が凄かったので全部回収できるかとても不安だったがこのアニメはちゃんとすべてをやり切った。今度はマヨぱんメンバーが真咲や視聴者をドッキリ企画で騙すという9話を踏襲した内容であり、今までの他キャラもほぼ全員出すという、マヨぱんの要素を全て盛り込んだまさに「集大成」と呼べる最終回だった。1話でりぶと出会った廃病院で再び邂逅し2人で空を飛ぶ展開は「真咲やマヨぱんの成長」としてのみならず2人の「ガール・ミーツ・ガール」としての物語の決着までつけに行った。因縁の相手であり仲間でもあるはりシスや、唐突に8話で出てきた異端キッズ、配管全論破(名前がツボ)、TSUMA氏などがマヨぱんのために協力してくれたのも激アツ展開だった。真咲は再度動画出演を果たしたのだけれど、それもその他NewTuberの協力あってのおかげだし、全てが無駄じゃなかったことが分かって号泣してしまった。結局ねアンチなんて気にせずやりたいことやっちゃえばいいんだよ、それが動画配信だし、真咲の味方はこんなにもいるのだから。細かいけどタイトルにも「live」って入ってたから「りぶ(live)から愛(i)抜いてlove」に関しては気づきたかった。そして10話でりぶとゆきのエピソードをしょうもないと一刀両断していた真咲だったが、りぶと真咲の出会いのエピソードも「幼少期に血を吸わせてあげた」というはっきり言ってしまえば幼馴染再会のテンプレのようなエピソードだったので、ここで10話で提示された真咲とゆきの似た者同士要素が補強されたなと思う。

まとめ

放送中は序盤から楽しんでいて失速することもなく加速度的に面白くなって行って本当に楽しかった。2期は難しいかもしれないけどノベル、コミック、OVA、動画配信、どの形態の活動でも『真夜中ぱんチ』の活動は絶対に応援し続けたいと思う。そしてまた真咲たちの物語が観れたらとても嬉しい。

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