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【産後ケアを通して感じたこと】人は誰かに寄り添ってほしい

昨日は訪問型の産後ケアでした。
今各市町村で行われている産後ケアには
宿泊型
デイサービス型
アウトリーチ型
の3種類があります。

今回はママのご自宅に訪問して2時間ケアを提供する、アウトリーチ型の産後ケアに行ってきました。

対象のママは東南アジアのママ。
パパも東南アジアの方ですが、
それぞれ違う国出身です。
日本で仕事をする中で出会い、
結婚されたそうです。
この地域には結婚を機に移り住んだため、
友だちや知り合いもおらず、
ママは2DKの家に赤ちゃんと2人、
パパの帰りを待っているそうです。

今回はおっぱいの量が足りているか、
大使館に行くのに遠出するので、
抱っこ紐の使い方を教えてほしい
とのことでした。

お邪魔するなり、
ママのマシンガントーク。
とにかく誰かと話したい、
自分の不安を聞いてほしい、
という感じでした。

車もないので外出はできない。
赤ちゃん以外と話すこともないし、
話し相手はパパだけ。
パパも仕事帰りで疲れているし、
ゆっくり話す時間も少ない。

初めて出会う助産師のわたしに
いろいろなことを話してくれました。

抱っこ紐をつける練習を一緒にしました。
ママは赤ちゃんを抱っこしたり
オムツをかえたりするのはとても上手。
でも抱っこ紐って難しいんですよね。
わたしも赤ちゃんの触り方は慣れていましたが、
1人目の時には汗かきながら抱っこ紐の練習をしました。

とても大事な宝物のように
赤ちゃんに触れるママですから、
抱っこ紐の練習一つでも、
とても緊張してうまくできないんですよね。
訪問の2時間の間に何度か練習して、
うまくできるようになり、
自信がつきました、とママ。
多分いつかは1人でもできるようになったんだと思いますが、
たったこれだけのことでも、
誰かに一緒にいてもらって、
そばに寄り添ってほしかったんだろうなぁと思います。

おっぱいがうまくいく人、いかない人がいます。
産後ケアをする中で感じるのは、
うまくいっているか心配な時に、
そばに大丈夫だよ、
と支えてくれる人がいるかどうかで、
その成功率は変化する、ということです。

常に支えてくれる家族がいる人は、
うまくいかない時でも次頑張ろう、
と思えているようですが、
そうでない人は不安に押しつぶされ、
うまくいかないから安心のためにミルクにしよう、
と心が折れてしまう人が多いようです。

スポーツでも応援があるとないとでは
その実力を発揮できるかは異なるといいます。
育児も同じですね。

誰でもそばで寄り添ってくれるひとがほしいんです。
どうか全てのママたちに寄り添ってくれる誰かがいますように。
わたしもその1人になれますように。

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