シンガポールに本拠を置くメディア企業、CNA のウェブサイトで、2024年9月17日に配信された記事の見出しで使われていました。
◾️'Fearmongering'を辞書で引くと
小学館 プログレッシブ英和中辞典(goo辞書)では、
Fearmongeringは掲載されていません。しかし、mongerだけならありました。
「通例複合語で」と書いてあったので、mongerで終わる語を検索するといくつも出てきました。<〜系>は、私の勝手な分類です。
fearとscareは同じ方向の言葉なので、
あることないこと「怖いですよ〜」と恐怖心をあおりたてて施術を売りつける
煽り系の意味でしょう。
語いつものように語源辞典も見てみましょう。
簡単にまとめると、
・元はtraderの意味
・遅くとも12世紀から「〜屋」
・16世紀以降「(評判の悪い)〜をする者」
…ということでした。
◾️シンガポールのネイルサロンはなぜ評判が悪いのか、そして改善策は?
日本でも、エステサロンが倒産して前払いした結構高額の料金が返ってこないというニュースを最近聞いた覚えがあります。
「恐怖心をあおり、圧力をかける手法」とはどのようなものなのでしょうか。
記事本文は長文ですが、このあとほぼ全文を載せています。
・あるネイルサロン利用者の経験
・他のサロンでも
・不安を煽っての販売
・消費者協会への苦情の状況
・業界団体による認定制度の現状
・強引なセールスが行われる理由
・規制が難しい理由
・規制よりもまず教育で
…といった内容です。
ひとことで言えば、
不安を煽ったり押し売り同然の方法でサービスのパック購入を迫るネイルサロンがあるという状況を紹介したあと、消費者委員会と業界団体が、まずは規制ではなく教育と優良業者の認定制度で業界全体の改善を図ろうとしている、
と書かれています。
この記事は、ネイルサロンという特定の業界の認定制度でした。
このほか、高校で「総合的な探究の時間」を担当していた時に、業界をまたいだ健康経営や子育て支援の優良企業認定制度が日本にはあることを知りました。
「規制と処罰」よりも「好事例の共有と認定」が生産的でいいと、観念的には思います。しかし実際には、認定基準や認定方法の設計や審査の厳密性の確保、それに認定を受けるための申請書類の作成には相当な苦労が必要だと推察します。
このあたり、経験をお持ちの方からのコメントをいただければありがたいと思っております。