地域活動を学ぶ連続講座@吹田 第5回「つながりを深めるコミュニケーション!」
◾️今回の概要
大阪府吹田市立市民公益活動センター愛称「ラコルタ」が開講している連続講座『eNカレッジすいた』の第5回(10月25日)に参加してきました。
今回のテーマは、「つながりを深めるコミュニケーション!」。
ホリスティック教育実践研究所 所長他をなさっている金 香百合(きむ・かゆり)さんが、
・運営されている居場所「eトコ」の紹介
・良いコミュニケーションのための「対話力」演習
をしてくださいました。
「すごい方に出会った!」というのが私の全体的な感想でした。
これまでやってこられたことは幅広くその姿勢は無私・献身的であるし、豊富なご経験と心理学のご見識からなる人間理解に基づいた「対話」についてのお話は説得力があるし、ワークショップの進行も受講者に細やかな気遣いをしながら安心感のあるリードをされるし、少しも飾るところがない。
こういう方のことを「聖人」と言うのではないかと思いました。
お名前で検索してみると、本当にたくさんのサイトがヒットするのに驚きました。日本各地の自治体・学校等に招かれて講演やワークショップをされてきたのがわかります。自分の地元で、間近な距離で指導を受けられたことの幸運さを認識しました。
記事の例↓
先のCS神戸 事務局長 飛田敦子さんの講演と同様、終了時間が惜しいと思える研修でした。
私にとっての重要ポイントを書いてみました。
よろしければ、お付き合いください。
◾️運営されている居場所「eトコ」の紹介
時間のはじめに「居場所」の実践例としてご自分とパートナーで運営されている「eトコ」を紹介していただきました。
場所は大阪市の東成区、 JR鶴橋駅と玉造駅どちらからも徒歩10分にある5階建てのビル。ご自宅を開放しておられます。居場所としても使おうと考えてこの建物を選ばれたのではないかと思います。
HPによると、
3階〜5階(屋上) 居住スペース
2階 事務所
1階 交流スペース とのことです。
17年前にコミュニティーセンターとして開設されたそうです。
紹介していただいた活動は、
・てらこやeトコ(子どもの学び場):体験を通じて学ぶ子どものためのつどいの場
・よりみち堂:社会的養護経験者を対象とした交流の場
・多文化リビング:多様な文化的背景をもつ人を対象とした場
・みんなのハッピーキッチン:上記2つの夕食会
・養育里親・週末里親
(週末里親から始められたそうです。この「週末里親」という言葉は、先日見学した大阪府立千里高等学校の「探究中間発表会」での生徒さんの発表で初めて知ったところでした。)
・学習会・コンサート
・ホールの貸し出し
・情報発信
何らかの事情により家庭で暮らせない子どもたちと、そういった社会的養護の経験者を対象とした取り組みをされていることが大きな特徴であると思います。
この、「地域と家族再構築のeトコ・プロジェクト」の運営の他に、堺市立男女共同参画センター館長のお仕事、大阪市子ども相談センターでの母親グループカウンセリング、東大阪での生きづらさをもつ方の居場所づくりに関わっておられるそうです。また、大阪女学院大学・短期大学で若い世代の育成もなさっています。
YWCAで20年間スタッフとして働いておられたことが現在の活動のベースとなっていると話しておられましたが、多彩な内容、多くのお仕事、自宅での里親や居場所運営といった強い覚悟の必要な生活に、私は圧倒されました。
eトコ・プロジェクトについて詳しくは、HPで紹介されています。
◾️良いコミュニケーションのための「対話力」演習
後半はワークショップ。席の隣同士や前後の4人グループで実際に演習をしながら「対話力=元気の出るおしゃべりをする力」を学びました。
先生曰く、「対話は『性格』が原因ではなく、『習慣』の結果です。」
照れくさかったですが、取り組みました。
😊ワーク⑴ あいさつ
「はじめまして、〇〇さん。✖️✖️と申します。今日はよろしくお願いします。」と隣の方に挨拶する。
ポイント① 笑顔で←第1印象が大切
ポイント② 滑舌良くゆっくり←お年寄りや日本語ネイティブでない人を意識して
😊ワーク⑵ 自己紹介
自己紹介の項目が書かれたシートにキーワードを書いてから、隣の席の方に1分で自己紹介する。
ポイント③ 聴く側は、笑顔で、うなづきながら、遮らないで最後まで聴く
ポイント④ 聴く側は、「〇〇さん(ですね)、(自己紹介)していただいてありがとうございます。」とお礼を言う。
ポイント⑤ 新メンバーに対して旧メンバーが話しかけるのが先!
ポイント⑥ 秘密を守る(=本人に断りなく、その場にいなかった人に発言内容を話さない。)
😊ワーク⑶ 他己紹介
前後4人組になり、隣の席の方を他のふたりに紹介する。
ポイント⑥ 先ほど聞いた内容を元に話す。自信がなければ本人に尋ねながら。
😊ワーク⑷ 自己決定の尊重
4種類のお菓子の中から1つを選ぶ。その後、隣の人に選択理由を話す。
ポイント⑦ 聴く側は、お礼のあと、「いいものを選ばれましたね」と言う。
😊ワーク⑸ 心の扉
しんどい状況にある時に人に話すか、話さないか、そしてその理由を隣の席の人に尋ね、話す。
「〇〇さんは、しんどい状況にある時に人に話すほうですか、話さないほうですか。」と尋ねる。
「大事なことを、話してくださって、ありがとう」とお礼を言う。
◾️おわりに
居場所と「援助者に求められる対話力」、これまで私はこの2つを繋げて考えていませんでした。
しかし、暖かく迎えられて、安心して過ごせ、存在を喜んでもらえる、元気が出る、その結果また来たくなるような居場所は理想です。
そうなるためには、今回教わったような対話が生じるような場であることがとても重要なはずです。
人間関係という点での場の条件を言語化してもらえた研修でした。
この研修の次回第6回は、最終回。
11月9日土曜日
居場所プラン発表&終了式
終了後に交流会もあるとのことです。
楽しみです。
『eNカレッジすいた』とラコルタについては第1回の記事↓をご覧ください。
第2回~第4回の記事はこちら↓
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