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diaspora=海外移住者のコミュニティー | 教科書に出てこないニュース英語 《インドの国営放送から》

インドの国営放送局DD Newsの英語電子版で2024年7月8日に配信されたニュースの見出しで使われていました。

PM Modi Receives Warm Welcome From Members Of Indian Diaspora At Hotel In Moscow
モディ首相、モスクワのホテルでインド人海外移住者コミュニティーのメンバーから温かく歓迎される

DD News https://ddnews.gov.in/en/pm-modi-receives-warm-welcome-from-members-of-indian-diaspora-at-hotel-in-moscow/
上記ページより

diasporaをgoo辞書で調べると

発音は[daiǽspərə]
[名]〔the ~〕
1ディアスポラ(◇バビロン捕囚後のユダヤ人の離散);〔d-〕(一般に家族などの)離散
1a〔集合的に〕離散して他国に住むユダヤ人;その国々
2〔d-〕少数異教徒集団

goo辞書

とありましたが、この記事の文脈に合う意味がないので、英英辞典で調べてみると、merriam-websterがいいのを書いてくれていました。日本語で紹介しますと、

1 D-と大文字で始められている場合は、ユダヤ人についての記述
a: イスラエル国外に住むユダヤ人
b: バビロニア捕囚後の古代パレスチナ外に散在するユダヤ人共同体の定住
c: ユダヤ人によって定住された古代パレスチナ外の地域

2 d-と小文字で始められている場合
a: 祖先の故地から遠く離れた場所に定住した人々
b: これらの人々が住む場所
c: 人々が確立された土地または祖先の土地から離れて移動したり散らばったりすること

merriam-webster.com

また、wikipediaの説明は次のようになっており、

(植物の種などの)「撒き散らされたもの」という意味のギリシャ語に由来する言葉で、よくパレスチナ以外の地に移り住んだユダヤ人およびそのコミュニティに使われたが、古代から現代にかけてのギリシャ人のディアスポラ、アルメニア人のディアスポラにも使われて、最近では華僑、印僑、日本人のディアスポラ(日系人)などと広く使われている。

記事の文脈からすると、「インドから海外に移住した人々とその子孫からなるコミュニティー(=印僑の人々)」と考えるのがよいと思います。

今回初めて知ったのですが、2020年の数字で、インドは最も多くの海外人口を持つ国だということです。


https://www.statista.com/chart/30803/top-countries-of-origin-for-international-migrants/より

インドは、欧米ともロシアともうまく付き合う国というイメージだったのですが、その理由はこういうところにもあるのでしょう。

記事によると、
・首相の訪問目的は、インドとロシアの間の「特別で特権的な戦略的パートナーシップ」をさらに強化することで、この関係は77年以上にわたる
・インド、ロシアの両首脳は過去10年間に16回会っている
とのことでした。


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