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成長しても学習しても、どうしても変わらない部分ってある。それでいい気がする。
公園を散歩していると、韓国の方がある地域の名前を連呼しながらスマホを見ていた。私からするとその地域に外国に来てまで観光するような何があるんだろう?と思ったんだけど、なにかが魅力的に紹介されているんだろうな。
地元にいるとわざわざ行かないところって確かにある。
観光地にお出かけして観光名所なんか回ってると、時々、地元の人の「はいはい」みたいな視線を感じることもある。
軽井沢の人とか、観光客と逆の行動をとらないとお家に帰るのに渋滞して大変だとニュースで言っていた。
そうだよな。イベントとかがあると近づきたくない地域ってあるもの。
で、その韓国から来てる3人組のお嬢さんは、その地域の名前を大きな声で連呼しながら反対方向に歩いていった。
ベンチでコーヒーを飲んでた私は出遅れて「そっちじゃないよ」って言うのが間に合わなかった。ごめんよ。
でも、それも旅行の醍醐味ってやつだから後で笑い話にでもしてください。
渡鳥がわんさか増えてた。カモさんの一味とか、オオバンとか。
ボケーっと見てたら、ウの小さいのが一生懸命水の中をのぞきながら横切っていこうとしてた。何回も何回も水の中をのぞいて何か探してる(多分、小魚だと思われる)んだけど、いざ、見つけたようなそぶりをして水の中に潜ろうとしても、おしりと足をバタバタさせるだけで、全然潜っていけない。
おまけにそんなにお水をバタバタしたらお魚逃げちゃいそう。
何度も何度も挑戦してはみるんだけど、まったく沈まない。
うわ、どうやってご飯食べるんだろう?と思って随分見ていたんだけど、結局1回も潜水は成功しなかった。
そんなにバタバタしたらよけいにお腹が空くよね。
だからって手伝うってわけにもいかず「練習あるのみ」と独りごちながらその場を後にした。お母さんから独り立ちしたばかりだったのかなあ。
それに比べると人間は随分長い間めんどうをみてもらえて、ありがたいことです。
一匹くらい食べれただろうか。
ある人のエッセイを読ませてもらってて、この人って繊細でガラスみたいな人だなって思っていた。自分のことも周りのこともよく見てて、ある時は客観的に分析したり、ある時は過去の自分と今の自分を冷静に見つめ直してみたり、自分の立ち位置をしっかり確認しながら歩いていってるような感じがする。
ここ最近、少しだけ変わってきた。
繊細でもろいガラスだと思っていたけれど、透明な部分は変わらずに素材だけ強化ガラスになってきたみたいに見える。
守るものができたからなのか、今までと変わない透明感を湛えながらも、ちょっとやそっとじゃ砕けないような強さを帯びてきている。
人は根本的には変わらないのかもしれないけれど、成長はするんじゃないかと思う。今まで経験しなかったことを経験する度に、それに対しての答えを探すことを繰り返すうちに、ひとつづつ何かを纏っていく。
そうやってちょっと殴ったら壊れそうだった儚げなガラスが、まるでビーストの爆弾が爆発したって砕けない防弾ガラスみたいになっていくんだろうな。
それでも透明さは失わない。そこが大切なんじゃないだろうか・・・。
素敵だと思いながらその人のエッセイを楽しみにしている。
何回やっても潜れなかったウを次に見る時には、彼もスイスイ潜れるようになってるといい。でも、あの一生懸命にお尻をフリフリ、足をバタバタさせてた可愛らしい姿は見れなくなってるんだろうな。
ここが難しいところかも。
本人からしたら強化ガラスになったせいで、失くしてしまわなけらばならなかったものもあるのかもしれない。
でも今はその失くした物よりも大切な物があるんだから、仕方がないのかもしれない。
ジレンマを感じるかもしれないけれど、変わらない透明感を放っているのだから、それはそれで素敵な人生なんだ。
ウだって、かっこよく潜れるようになっておいしいお魚をお腹いっぱい食べれるようになったら「オレってむっちゃ成長したわー」って自分に感心する事だろう。
お風呂でダルマ浮きしよう。