私の解放
私が幼稚園に通い始めたのは、5歳の時です。
近頃、当時の自分を我が子のように抱きしめたい気持ちが湧いてきます。
自由奔放に自己表現をして、生き生きと輝いていた個性を捨て、幼稚園という(世間という)小さな四角い箱に自らを押し込めてしまったような気がして… 胸が痛むのです。
自分を混乱させ、迷わせたのは、生まれ育った環境のせいだと考えて、これまで世間や環境との折り合いがつかないことに不満を抱いてきました。
しかし、ある時から、自分の生まれた環境は、実は自分自身の内面的な問題を投影していたに過ぎないのではないかと、考えるようになったのです。
自分の抱えていた問題は、人間固有のものであって、もっと根源的なものだと考え始めると、周囲の環境やその影響などには無関心になり、ただ自分自身の問題として向き合うことになるのです。
聞いた話では、人間の本質は時代を超えて変わらないものであり、私も、情緒的には神代も現代も同じだと考えています。
それを受け入れ、自分もまたその一部であると認めると、非常にシンプルでありながらも、深い認識に至ったのです。
「人間なんて、そんなものなんだ」と。
この認識によって、罪悪感を抱くことがいかに不自然なことであるかを、理解するようになりました。
結果的に、「自分次第、好きに生きて何が悪い!?」となったのです。
これこそが、私に起きた解放でした。
まだ5歳だった私は、自らを封じ込めることで自分を守りました。
そんな風に、生き延びてきたのだということも、付け加えておくべきでしょう。
そして、この理解と解放は、他の誰とも異なる、私独自の道筋です。
一人一人が自分の道を選び、それぞれの深みへと進んで行く。
そこにも、新たな解放感と自由を感じる今日この頃です。