選ばない自由へ

少し前までは、選択肢がたくさんあることに喜びを感じていました。選べる自由があることが、自分にとって幸運なことだと思っていたんです。でも、最近になって、選択肢そのものがなくなっていることに気づきました。

どういうことかというと、私の心はいつも答えを持っていて、その答えには理由も時間も必要ないんです。心はいつでも瞬時にひとつを選び取っているような感じです。それは今になって始まったことではなく、振り返れば昔からずっとそうだったんですよね。

ただ、以前は自分の感じていること、心の選択に自信が持てなくて、「これで本当にいいのかな？」と疑ってしまっていたんだと思います。でも、今はようやく、その答えを疑わなくなった気がします。だから、一度は選べる自由を楽しんだけれど、今はもう選ぶ必要すらないと言えるかもしれません。でも、一応疑ってみるんですよ。確かめるんです。そうするとやっぱり違ったなという時もあります。

余計なものを自分の中から取り除いているからこそ、こういう状態に至れたんだと思います。