終わらない始まり
未完成であること。
それは一見すると、何かが足りない、不完全な状態に思えるかもしれません。でも、そこには実はたくさんの可能性や深い意味が隠れています。
完成されたものは、止まっている(死んでいる)ようなものです。
もう手を加える余地がなく、変わることも進むこともありません。でも、未完成なものは違います。そこには、まだ成長できる余地や、自由に想像を広げられる空白があるんです。人の心を惹きつけるのは、完璧さよりも、未完成の持つ「問いかけ」なのかもしれません。
私たち人間も、未完成な状態でいるからこそ、挑戦したり、学んだり、変わり続けたりできるのです。だから、理想を手放した未完成な状態は、実はとてもいきいきとした状態なのです。
未完成な状態は、生きている証拠です。
そこにはいつだって新しい始まりがあり、未完成の中にもすでに豊かさや完成が息づいています。そして、未完成の中にも完成があるからこそ、私たちは次へと進んでいけるのです。未完成の完成が、私たちの毎日の中で続いている――それが人生というものなのでしょう。