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アメリカ小学校で「英語できない」からって嫌がらせされたらどうする?Conflict Managementについて

そんな子って、クラスや学年に必ず一人や二人、いますよね。

人間ですもの。

出会わなければラッキー。
気づかず結果としてスルーしていてもOK。

けど、もし先生が見ていない時や休み時間に、「絶対おかしい!」「嫌だ!」って思うことがあったら、そのままにしないでください!

そんな時、どうしたらいいか、今日は書いておこうと思います。

1.渡米直後の長女と担任の先生の雰囲気作り

長女がアメリカに来たのはアメリカの小学校1年生が始まる時でした。

英語ができない恥ずかしがり屋だけどすごく考えていることがたくさんある長女に、先生は率先して優しくしてくださいました。

長女が心細くなっている時、
彼女の気持ちを受け止め、
そして、クラスのみんなに愛を持って
言葉が全然分からない大変さや心細さを
繰り返し繰り返し伝えてくださり、

出来なくて困っていることが「悪い」ことではなく、
出来なくて困るくらい大変な状況にあるっていうことへの
共感の和を広げてくださいました。

クラスメートの優しさが引き出されていく様子は
本当に見事でした。
感謝してもしきれません。

それでも長女は渡米直後2回事件に遭遇します。
1つは休み時間の間、もう一つは教室内で。
その時の様子、私がしたこと、そして、Conflict Managementという考えを元にした学校の対応策をお伝えしたいと思います!

2.休み時間での出来事

今日は休み時間に起きたことを書きたいと思います。

休み時間は色んなクラスの子が外で遊びます。
その時に、休み時間ごとに長女にちょっかいを出しに来る子がいたみたいです。

その時はどうすることもできず
ただ、耐え、
家に帰ると、
嫌で嫌で嫌だ〜〜〜!!
と叫んでいました。

さて、どうするか。と思いまずはじっくりその時の様子を聞きました。

突然休み時間によってきて、
驚かせたり、
目を隠されたりして怖い。

ということがわかりました。

そして、それに対して彼女にできることは
その時点ではなさそうだったので、

先生にご相談してみました。

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3.先生にお送りしたご相談メール

娘の小学校では新しい学年が始まるとBack to School Nightという時間が設けられます。

そこで、新担任の先生の自己紹介、教育方針や哲学など教えてもらえます。

1年生のときの長女の先生がその時配ってくださった資料の中にこんなのがありました。

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問題があったときの対処法についてです。
そして、保護者にも、お子さんがなにか問題を感じた時はこのような形で相談して欲しいと言われていました。

実はこれは、学校でも教室の中でも色んな所にはられていて、学校でとても大事にされていることの一つなのです。

なので、今回もこの形式に沿って、先生にご相談メールをさせていただきました。

Name the feeling 
 ↓
長女は休み時間の時に少し怖く・不快な思いをしています。
Describe the situation or behavior
 ↓
なぜなら、突然知らないクラスの男の子が長女のところにやってきて、目を隠したり大きな声を出してきたりするからです。
What would make the situation better.
 ↓
だから、もしそのようなことが起きている時、彼女を助けていただけると幸いです。

すると、先生は早速対応してくださりました。

まずは、長女といつも一緒にいてくれている友達を呼び出し、このような事件が起きているということを共有し、その男の子が誰か見つけるミッションが課されました。

誰だか分かるとその男の子の担任の先生と長女の先生が話し合いしてくださり、担任の先生から男の子にお話しをしてくださったようです。

長女とその男の子二人で話し合いの時間も設けてくださり、
長女がどう思ったか、それに対してやめて欲しいと思っていることを先生を介して伝えられました。
それに対して男の子の同意を得、問題解決が行われていきました。

そして、長女にも、
「問題が起きたら、その場でYard duty(休み時間の安全を見守ってくださる先生や保護者)に必ず言ってね。オレンジのベストを来ているからすぐに分かると思うから。それはあなたの責任ね」

と伝えてくださったようです。

彼女に安心を与え、
すぐに対応して下さり、
お互い対話の場を設けてくださり、
言葉で出来ない中でもできるツールを伝え、
問題は収まりました。

感謝です。

4.Conflict Managementという考え方

ところで、Conflict Managementって考え方ご存知ですか?
私はアメリカに来てはじめて出会った考え方なのですが、アメリカの小学校ではとても大事にされています。

というのも、生きていく上でとても大事なスキルだと捉えられているからです。

娘たちの学校ではSecond Stepというカリキュラムを中心に教えられています。

私が好きなのは、

問題はチャンスに変わる!

という考え方です。

問題が起きないような関係作りはもちろんですが、
問題が起きないように大人が必要以上の制限をかけるのではなく、
問題を大人が勝手に解決するのでもなく、
問題は起きるでしょう、という立場。

だから、起きた問題にどう対処するか、
その方法を練習します、
というシンプルさ。

不確実なことが多い世の中で、
問題を避けていたらきっと何もできなくなってしまうかもしれません。

だからこそ、問題が起きた時にどうしたらいいか、
自分にも相手にも優しい方法で解決を導いていける方法を
小さい時から繰り返し練習するのは、
確かに大事だなと感じます。

(余談)
そして、そんなことを学校で習っている娘たち。
帰宅後、さっそく練習してきます。

I feel tired because I had been in school all day.
So I want you to give me icecream!
(学校で頑張ったのでとっても疲れました。だからアイスクリームが欲しいです。)

なぬーと思いつつ、ここは冷静に頭を働かせます。

I feel happy that you had told me in a calm way because it helps me understand your needs. But I cannot give you icecream now because we don't have them. I can make you a smoothie instead, how about that?
落ち着いて自分のニーズをつててくれて嬉しいです。けど今お家にアイスクリームはないので叶えられません。かわりにスムージーなら作れますが如何ですか?

子どもを通して親も鍛えられます!

問題が起きた時は

1.どんな気持ちか
2.それはなぜか
3.どうしてもらえると嬉しいか

この3つを考えて、相手に穏やかに伝えてみてくださいね:)

応援しています!

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