漢字の観察力がぐーんと鍛えられるアメリカのゲーム
海外子育てで大変なことの一つは、お子さんの漢字学習という方もおおいのではないでしょうか?私も同じです。
色々学ぶ中で、補習校で出される1週間分の漢字の学習方法に関しては楽しく学習する方法も掴みつつあるのですが、時々課される「まとめテスト」は苦戦していました。
今週の4年生の課題はこちら。
漢字嫌いなみんなの気持ちを高めながら、
どのようにして子どもの好奇心を刺激しながら、
楽しく復習していけるだろうか?
と考えました。
どうしましょう????
部品で分解したり、音でまとめてみたり、色々試している中、ふっとある一つのゲームが思い出されました。
それが、、アメリカの子どもたちがよく遊ぶGuess Who?というゲームです。
そのゲームをヒントに行ったアクティビティが、なんと、子どもたちの思考力、漢字への観察力をぐーんと引き出し、楽しく復習する入り口になったので、紹介したいと思います!
1 Guess Who?とは?
Guess Whoとは相手が選んだものは何かを、質問を繰り返しながら当てていくゲームです。
上の四角の中からキャラクターを一人選びます。
そして、お互いに、相手が選んだのを当てていきます。
例えば、「あなたが選んだ人の髪の毛は黄色ですか?」など。
「はい」であれば、黄色ではないものが全部違うということがわかります。
このようにどんどん選択肢を狭め、相手が選んだものを当てていくゲームです。
2 漢字まとめテストでGuess Whoを遊ぶ方法
①最初に、漢字テストに出てくる漢字の部品の復習を行いました。
②次に、2組に分かれ、答えが書かれた漢字テストを配ります。
各チームそれぞれに一つ漢字を選択してもらい、相手が見えないところに書いておいてもらいます。
一つのチームは
「丁」
もう一つのチームは
「語」
を選択していました。
③ゲーム開始!
じゃんけんで先に質問するグループをきめた後、開始です。
ここで驚いたのは、「あなたが選んだ漢字にはおいかんむりがついていますか?」と部品で当てっこするかな?と思っていたら、とんどもなかったのです。
「おいかんむり」がついている漢字は2つだけ。
そんな質問をしていてはなかなか当てることができません。
随分長い作戦時間の後、子どもたちから出てきた質問はこのようなものでした。
このような問いかけを子どもたちが必死に頭を突き合わせて考えながら出してきてくれるのです。
3 漢字を俯瞰する眼
たくさんある漢字の中から相手の頭の中にある漢字を、最小の問いかけで当てるという条件は、思った以上に子どもたちの漢字を見る眼を使うことができたと感じました。
それは、漢字を俯瞰しながら、どのような分類ができるかを考えることにつながったからだと思います。
漢字にはカタカナがたくさん使われているということ
漢字は意味のある部品の組み合わせでできていること
漢字の中に漢字が入っていることが多いこと
漢字には四種類の合わせ方があること
↓
など漢字の原理原則に自ら近づいていけていたのには驚きました!
漢字の本質に迫っています!
ミチムラ式で学んできているだけあって、漢字を見る眼が鋭いです!
4 もう一回やりたい!
感動していると一つのチームが「わかった!」と当てっこの段階に入りました。
ここでも相手の漢字を当てるために、書かれた漢字を自然と読もうとしてくれていました。
ゲームの後、Wordwallで絵を見ながらひとつづつの漢字を復習した後、
宿題で出されていた漢字のプリントに取り組んでみると、
少しのヒントで大分書けていました。
まだ明日の補習校のテストには反映されないかもしれないですが、
こうやって原理原則に思いを馳せながら漢字の学習を繰り返すことで、どんどん漢字の学習への抵抗がなくなって親しみやすいものになっていくと思います。
子どもたちからは「もう一回やりたい!」との声までも。
今の時代、ガミガミ言わなくても漢字を海外でも続ける方法はあります!
そんな方法を考えるヒントをいつも与えてもらえるマルチリンガル漢字指導法研究会には感謝しかないです。
今日もみんなよく頑張りました。またやろうね。