日航123便墜落事故(事件)・第55回〜墜落第一通報者の中嶋さんの手記等から、あらためて気になること
墜落する123便を目撃した(機は山に隠れ、地面に激突する直接の様は見ていない)長野県川上村の中嶋さんは、事故の翌年(当時、彼女は30代。サムネは、2015年のNHKの取材の際のもの)、手記でこう書いている。
地元の警察に電話し終えたのが、19時30分くらいらしい。
墜落を目の当たりにし、ショックで怖くなってその場(仕事場の畑)にうずくまり、そこから気を取り直して帰宅。家の者にあらましを話し、「警察に電話をしたほうがいい」と促され、生まれて初めてかけた110番。
話し終えて受話器を置き、時計を見たら19時30分くらい。なんら不自然なところはない。
一方、その電話を受けた臼田署の記録にはこう残っているという。
中嶋さんが通報した時間は19時5分。中嶋さんは警官と20分以上も話したのだろうか。ちょっと、いや、かなり不思議な感がある。
飛行機にはまったく詳しくない、一目撃者の主婦と20分以上も話すのはおかしくないか。時間、場所、機はどんな感じだったか? を最大限詳しく聞いても、3、4分で終わるのではないか。いや、5分でもいい。
一主婦と長々電話で話し続けるより、警察としてはほかにやることはいくらでもあるだろう。署内での伝達や確認の作業もあるだろうし、外部からの新たな情報を受ける必要もあるだろう。
中嶋さんの自宅と畑の距離を知りたいところだが、彼女の話を総合するに、墜落から8分強後に通報するのはあまりに円滑すぎる感がある。ケータイなどない時代。自宅の庭で目撃したならともかく……。
電話で会話したのは何分間だったのか。墜落時刻に少なからずの疑念を抱く身としては、人為的かミスかは定かじゃないが、一部真相が失われている気がしてならない。
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