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『「ニッポン入ってる」に企業の活路』論考について
日本経済新聞の2025年1月7日の「経済教室」でカリフォルニア大学サンディエゴ校のウリケ・シエーデ教授が興味深い論考を載せていた。
『「ニッポン入ってる」に企業活路』と題された論考で、日本は衰退していたと言われるが、実はグローバルサプライチェーンの中で不可欠な部品を製造する経済へ構造改革をとげていて、その構造改革は社会の安定を保ちながら達成されたことを評価するというものであった。
企業の例として富士フィルムがあげられ、カメラの変化に応じて業態そのものを転換して生き残りをはかり、倒産したコダックとは違うというものだ。
アメリカなどは企業の新陳代謝が激しく、古い企業は潰れ、新しい企業が生まれる。まさに経済の構造改革だ。一方は企業自体はそのまま残り業態が変化する中で終身雇用で人は一つの企業で働き続けるのを肯定的に評価しているのだ。
日本型構造改革の良い点として雇用が守られ、社会の安定度が高く維持されるという。
しかしそんなに良い面があると評価してもいいのだろうか?
全く新しい産業分野を創造するという意味ではアメリカのような新陳代謝の激しいシステムのほうが向いているのではないかと思う。
物事は捉え方次第だなあとつくづく思う論考であった。