現状でも実質首相公選制ではないか?
日本は首相公選制を導入すべきであると言われることがある。しかし小選挙区制導入後は実質首相公選制ではないか?
中選挙区制での派閥政治で首相が決まっていた時代と違い、小選挙区制では1回の選挙で首相が交代する可能性が高まっている。政党の党首を決めるという作業はその党員でないと投票権がないシステムではあるが、選挙の顔として党首を選ぶという要素が強くなっている。
政党の党員でなければ投票権がないのに、自民党や野党第一党の党首選挙では直接選挙のごとくメディアジャックが起こり、世論の風を反映した投票行動を党員に迫る。
この動きは中選挙区制で党首が選挙の顔としての意味合いが弱かったときとだいぶ違う。むしろ国会議員の支持を得られている人が首相として行政の長を兼ねる議院内閣制の良い部分と折衷していてなかなかいい制度なのではないかという気もする。