ゾンビ企業とゼロゼロ融資の返済

ゾンビ企業と言われることがある。ゾンビ企業という概念は構造改革論者、清算主義者がでっち上げた概念だろうと思っていたが、国際決済銀行による定義があるのだそうだ。

ゾンビ企業の定義とは本業の利益で借入金の利払いができない企業のことだという。そのゾンビ企業が脹れ上がっているという。

ゾンビ企業が増えた理由として、コロナで実質ゼロ金利、担保なしの「ゼロゼロ融資」の拡大によるところが大きいらしい。

そのゼロゼロ融資の返済が2024年4月に大きな波が来るという。4月といえばマイナス金利の解除も予想されている。マイナス金利の解除とは銀行間短期金利(無担保コール翌日物金利)の10ベーシス程度の上昇だと思われるが、銀行から企業への貸出金利も銀行間短期レートと連動しているものもあるらしい。

ゾンビ企業の死が迫って来ているのかもしれない。構造改革論者ではないがゾンビ企業がいなくなり経済の新陳代謝が進むことは、日本全体にとってはいいことなのかもしれない。その際ポイントとなるのは新規起業がどれだけ増えるかであろう。

ゾンビ企業が死ぬだけでなく、新しい細胞が生まれなくては新陳代謝とは言わない。新規起業をいかに生むかは失われた30年で最も指摘されてきたポイントではあるが、なんとも心許ない感じもする。

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