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自分の敵は自分(散文詩)

こんなはずじゃなかったと、後で後悔するのは後悔じゃない。ただの、失敗を憂い、惑う心だ。

先送り、後回し、怠惰、言い訳。
自分で自分をごまかす手法の定番。

できない自分を情けなく思う反面、できる他人をねたみ、そねみ、うらやむ醜さ。

生まれてきた場所や親の経済状況などの環境。性別や才能など、生まれる前から決まっている遺伝子。

配られたカードのあまりの乏しさに、不利だ、理不尽だ、これで何ができるんだ…どんなに努力したところで、不幸が待っているだけじゃないかと、心の中で嘆く。

あげくの果ては、悲しみを通り越して、口汚く罵り、怒りはじめる。ちくしょう、くそやろう。どいつもこいつも馬鹿にしやがって。

それでも何とかネガティブな感情に引きずられないようにとあがき、精神の泥沼に引きずり込まれないうちに、救いの言葉を必死に探す。

つらいのは自分だけじゃない。もっとひどいカードを配られたやつだっているんだ。それでもみんな、何とか生きているじゃないか。

自分の敵は、自分なんだ。自分に打ち克つ気概を持て。自分に負けるな。戦え!負けるな。戦え!

階段を一段一段、着実に登っていこう。目の前に立ちはだかるいくつもの高い壁を、しぶとく、諦めずに乗り越えていこう。

いつか、人生という険しい道を歩み続け、山を登りきったことでしか得られない、至高の満足感を味わうために。

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