いなり的第7期パウパー神挑戦者決定戦参戦録
初めましての方もそうで無い方もこんにちんちん。
吉田おいなりと申します。
えー、正直に申し上げますと今回は心の底から書きたくない。
ご存知の方も多いかと思うが、結果から言うと惨敗した為である。
しかし自戒の念を込めて書き上げようかと思っております。
この結果が次に繋がると信じながら。
いしかじ杯後
第25回いしかじ杯パウパーを終えた私は、まだ時間が早いので大宮へ向かった。
大宮彩強戦組はどうせ呑みに行っているだろうと見た為だ。
案の定ゆーき氏、認知の歪み氏、白モツ氏、しいばそんみん氏、もけみ氏で呑んでいた。
そこに私とマン氏で合流し、下らない話などを楽しんだ。
そして神決の話。
ゆーき氏はこう言った大きいイベントの時にだけパウパーをやる者たちに、普段からパウパーをしている私たちは負けてはならないと言っていた。
常日頃パウパーと向き合っている者たちが報われるべきなんだと。
それには私も大きく同意した。
そして私へ、感染で勝てるんだからトップメタ握ればもっとイケる、ちゃんとやれと言った。
※ゆーき氏は「勝てるとは言ってない。」と言っていたがたしか言っていた。
互いに酒が入っていたので真偽は定かでは無いがそう言ったニュアンスの会話はあった。
パウパー界のトッププレイヤー集団、パ頑会のメンバーにそう言われたらやるしか無い。次の神決はトップメタで行こう。
しかし胸中にほんの少しだけ何かが引っ掛かっていた。
そして翌日の朝。
私の作った結界式感染を使って大会に出てくれたフォロワーさんがいた。
しかも優勝。
最近他にも結界式感染を使って大会に出てくれる方の話を少しずつ聞く様になった。
そして私は思った。
俺は俺が作った結界式感染を使ってくれる方が「この感染はすごいプレイヤーが作ったデッキだ。」と胸を張って言える様に強くなりたいと。
ゆーき氏の話と私のやって来た事の行き先が重なった。
迷いは全く無くなった。
デッキ選択と緊急事態
神決はボロスシンセサイザーにしよう。
立ち位置が良く、ちょうど先月の修行デッキだった。
神決直前、月曜深夜1時頃。
《きらきらするすべて》禁止
前提が全てリセットされた。
私の使用デッキも消え去った。
こう言う時に選択肢の少なさはプレイヤーの弱さに直結する。
今まで感染しか握って来なかった事がここで大きく響く。
今回この問題は何度も私に襲いかかる事になる。
寝る直前だったのだが無意識に飛び起きた。
そして15分程度は呆然としていた。
そこから拙いなりに環境予測を始める。
まず絶対的な最大勢力はカルドーサレッド。
そうなると単体除去が軽量で全体除去も色拘束が緩い上に、カルドーサレッドでは処し難い《トレイリアの恐怖》や《つぶやく神秘家》を有するURコントロールが増える。
ならば除去に強く、クロックの強化とライフゲインが得意で、非マストカウンターがフィニッシャーになり得るカウゲートが良いのでは無いかと思い、すぐさまパーツを注文した。
青のコントロール要素は不得意ではあるがウダウダ考えている時間も無い。
残り4日で可能な限りやり込むしか無い。
そしてゆーき氏のツイート。
これに縋らない手は無いと思いDMを送る。
ちなみに私は人に頼るのが死ぬほど苦手なのだが今回ばかりはそんな事も言っていられない。
カルドーサレッドの隆盛、それに伴うURコントロールの増加、よってカウゲートの立ち位置が良い。という予想は一致した。
他にも色々と教えてくれたのだが、本番は過ぎたとは言え伏せておこう。
長く短い4日間
そして残り4日間、仕事が終わり次第TCへと向かいひたすらフリプ会を開き練習する事になる。
1、2日目はこりた時に色々と教えてもらい何とかデッキを扱えるようにはなった。
私がドローソースの扱いに悩んでいる旨のツイートをするとゆーき氏がDMにて、カウゲートの各種ドローソースの扱いを詳細に教えてくれた。
そして、わからない事があれば何でも聞いてください。
とも言っていた。
なんと有難い話だろう。
トッププレイヤーから直々に指導を貰える。
環境がリセットされ自分達だって考える事が山ほどあるはずなのに。
この恩は結果で返さねばならないと思った。
そして本番前日、連日寝不足の為明日に備えて家でこれまでの練習の成果をまとめて体力を温存しようと思っていた。
しかし昼頃にゆーき氏からグリクシス親和とミラーの検証が出来ていないならTC来て貰えば出来ると連絡が。
何から何まで面倒を見てもらい頭が下がる思いだった。
仕事を終えたらすぐにTCへ向かい、ひたすらにデッキを回した。
ミラーマッチの検証に焦点を当てとにかく回した。
同じく前日調節をしていたにしむー氏から「おいなりさんカウゲにしたんだ?アツいじゃん。」と言われた。
何がアツいのかはイマイチ分からなかったが、心の籠もっていない褒め言葉を言う時以外は口下手な彼なりの精一杯のエールだという事は伝わった。
たった4日間の付け焼き刃ではあるが出来る事はしっかりとやろう。
帰宅し、スリーブを入れ替え眠る。
当日
私は基本的に緊張する事は全く無いタイプなのだが今回ばかりは流石に緊張していた。
とりあえず大型大会の朝恒例の記念撮影はしておこう。
電車に乗り、Twitterでワイワイやってるうちに高田馬場着。
白モツ氏と合流し朝マックにて気合いを入れる。
TCに着き、見知った面々に挨拶をし、喫煙所で何やかんやと意気込みを語らう。
間も無く開始。
R1 ターボフォグ
LWL 敗北
今までの己のパウパー遍歴は初戦から襲いかかって来た。
どういう事かと言うと、今まで感染ばかり使って来た私にとって青緑のデッキは、相手が何かする間も無く終わる対面という認識しか無かった為、相手のデッキが何なのか判別が付かないのだ。
なのでこれは無知による敗北。
R2 カウゲート(にゃん氏)
LWW 勝利
前日にゆーき氏からミラーの指導を受けられて本当に良かった。
R3 カルニブラック(角とうふ氏)
LL 敗北
前回の神挑戦者、角とうふ氏。
気合いを入れて挑む大会では何故か毎回当たる。
俺の事好きすぎか!?
カウゲート、カルニブラック両方への理解が全く足りていなかったためストレート負け
しかし今回はデッキ相性が悪い訳では無い為苦手意識を持たずフラットな視点で挑めた為対戦後、どう動きどう止めれば良かったのかをしっかりと振り返れた。
対戦後じゃ遅いけどな!
R4 ファミリア(のびた氏)
LL 敗北
延長に入り、削り切れるビジョンがなかった為投了。
R5 カルドーサレッド(白モツ氏)
LL 敗北
今回、共に練習をして来た白モツ氏、互に今回はしっかりと勝ちに行きたいと意気込んでいたため互いの手の内は割れている。
相性的には私が不利。
ライフ4まで削られながらも猛攻に耐えながらマッスル猫パンチでゲームを制したG1。
1本目を取れたのは大きい。
このまま勝ち切りたい。
しかしG2、こちらのクロックは全て焼かれ盤面の処理も出来ず敗北。
途中、《ブレス攻撃》を引くも赤マナが出ず使用不可。
赤い札を握っていなくとも《海門》で赤を指定すべきだった。
続くG3は《カルドーサの再誕》《ゴブリンの奇襲隊》の黄金パターンに成すすべなく敗北。
R6 UBRコントロール(ほったろう氏)
LL 敗北
胃が痛くなって来た。
もう書くのやめたい。
と言うか何度も書くのやめてる。
G1、盤面はクロック十分であるがいつまで経っても《バジリスク門》を引き込めず《つぶやく神秘家》により空から圧殺される。
G2、カウンターの撃ち合いに強いハンドでキープしたが、あちらは《トレイリアの恐怖》連打による圧殺。
G2で《当世》二章の前に通常ドローをし忘れていた様な気がする。
連敗のショックによりこの時にはもう頭の回りは相当に鈍くなっていたのだろう。
R7 RGトロン(みつえだ氏)
WLL 敗北
もうこの時には完全に頭は回っていなく、ただ引いたカードを使うだけの機械になっていた様に思う。
どう勝ってどう負けたのかも全く覚えていない。
スイスラウンド終了〜打ち上げ
118名中106位。
完走者の中では最下位だ。
スイスラウンド終了後、喫煙所ではひたすら空を見上げていた気がする。
砂浜で寝そべってビールでも飲んでいたい様な気持ちのいい天気だったのをよく覚えている。
何がいけなかったのだろうなどとは考えなかった。
そもそもが4日でカウゲートを覚えようなんてのが私には無理な話だった。
それだけだからである。
これまで教えてくれた人や応援してくれた人に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
本当に悔しかった。
途中何度もドロップすべきかは考えた。
その度に自分にドロップしたいか問いかけた。
毎回答えはNOだった。
もちろん意地もある。
だがそれよりも今の自分がどの程度なのかを正確に知るべきだと思ったのだ。
結果としては知らない方が良かった気はするが。
きっと感染を使っていたらいくらかマシな戦績は出ていただろう。
しかし不思議と感染を握らなかった事に対しての後悔は無かった。
それが何故なのかは未だにハッキリとは分からない。
恐らく直前にデッキ変更を余儀なくされ、全然足りないとは言え必死にやり込んだ4日間が思いの外楽しかった、というのは理由の一つだろう。
結果は散々ではあったがカウゲートを選んで良かったとは思っている。
とても面白いデッキだったのでこれからも使い込んで行きたいと思っている。
何故か私に感染を握って欲しい層が一定数いる様なので言っておくと、決して感染をやめる訳では無いので安心して欲しい。
感染だけのプレイヤーでは無くなるのが当面の目標だが、依然感染は大好きだし、カウゲートを握った事によって新しい型の感染も作れた。(まだ検証が全然足りていない為完成とは言えないが。)
もしかしたらマイナーデッキファンこそトップメタを握って強いデッキのロジックを学ぶべきでは無いかとも思い始めている。
そんなこんなでSE進出者のほとんどがパウパーに熱心に取り組んでいたプレイヤーだったのは非常に喜ばしい事だ。
見知ったSE進出者にはエールを送り早々に呑みに行った。
呑まないとやってられない為である。
こう言った大きいイベントの打ち上げだと初めましての方と呑みに行ったりできるので楽しい。
自己紹介は「1-6の吉田おいなりです。」である。
もう空元気しか無い。
一次会終了、一旦TCへ戻り二次会へ。
思い出したくない!
残念ながら大体覚えてはいるが酒が入るにつれて暴れん坊になっていた様に思う。
最後にとんでも無いことをしでかした気がするがきっと気のせいでは無い。
あとがき
マジで碌に勝てなかったがこれまで何となく避けていたトップメタに挑戦した事自体は良かったのだろうと思う。
もっと色々なデッキをしっかりと回せる様にこれから精進していこうと思う。
選択肢の多さはプレイヤーの強さだ。
今回良くないなと思ったのは、なんか私らしく無かったかなぁ、と言う所。
誰に押し付けられた訳でもないプレッシャーを勝手に背負って必死こいて空回りしてしまったかな、と思う。
何やかんや楽しかったとは思っているが、あまりにも心に余裕が無さすぎた。
私はもっと楽しそうにヘラヘラと笑いながら生きていたいのだ。
自分を見失っていてはそりゃいい結果なんて出ないよね。
という感じで大失敗に終えた第7期パウパー神挑戦者決定戦。
翌日私は失意と二日酔いにやられながら働いていた。
当然気分は最低だ。
紙の事なんて考えたくも無い。
そう思いながら汗水垂らして働き、昼食をとり、食後の一本を吸いながら何となく思った。
「パウパーしてぇなぁ」
吉田おいなり
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