[Vamp:血の君主]│丁寧なドット絵の本格的なハクスラ
昨日の通勤電車内で久々にGoogle Play ストアを眺めていたら、面白そうなスマホゲーを発見した。その名も「Vamp:血の君主」。
懐かしのアメーバピグっぽいビジュアルのドットが目を引く少しキレイめな見下ろし型シューティングである。
立ち止まると攻撃するタイプの縦画面見下ろし型シューティングと言えば、例のあのゲームが思い浮かぶ。
アーチャー伝説のようなゲームに見えることは確かなのだが、しかし本作はそもそもローグ系シューティングではないのだ。
Vampは一体どんなゲームなのか
優しいタッチの丁寧なドットで彩られた世界で、悲しい宿命を背負った兄妹が眼前の敵を薙ぎ倒していくゲーム。バタ臭いデザインのキャラクターは一切登場せず、淡く優しいタッチで描かれたカワイイ系のビジュアルが目を引く。
美麗なグラフィックを謳い、やたらと派手なテクスチャやエフェクトの連続発光によってプレイヤーの目を直接攻撃してくるゲームが多い昨今、非常に癒されるビジュアルなのではないだろうか。
因みにストーリーはうっかりスキップしたのでよくわかっていない。
戦闘とステージクリア
戦闘中の操作はキャラクターを移動させるのみである。移動中は攻撃せず、立ち止まっている間は自キャラから最も近い敵へと自動的に攻撃する。
緑色の大きな円が自キャラの射程距離なので、この範囲内に敵が居なければ立ち止まっていても何もしない。
敵からの攻撃は目視で回避するのが基本だが、強力な攻撃には予報円(赤い円)や予報線が表示されるので、攻撃判定が発生する前に回避すれば良い。敵によってはこの予報から攻撃発生までが異常に短かかったり、被弾すると簡単に即死してしまったりする。攻撃よりも回避に意識を向けるのが良いだろう。
また、画面上部のバーは進行度(上の画像では5.3%)と制限時間(02:23)を表している。進行度が100%になるとボスとの戦闘になり、制限時間内にボスを討伐することでクリアとなる。Diablo3で言うところのグレーターリフトに近いシステムだ。
道中のドロップはクリアして初めて手に入るようになっているため、クリアできないステージを周回するメリットはほぼ無い。因みに道中のドロップはチャンピオン(体力バーの横にデーモンのようなアイコンが付いている敵)からしか期待できないようなので、見付けたら必ず倒したい。
このチャンピオンは、倒すことで進行度が大きく進むようになっている。ドロップを期待する場合はチャンピオン以外を放置して進み続けるという選択肢もアリだろう。道中ドロップは右下の宝箱が埋まるまで拾えるようだ。
スキルについて
戦闘中の操作方法こそ良くあるアーチャー亜種だが、本作はスキルをピックしながら進むゲームではない。
本作のスキルは、レベルアップする度に与えられるスキルポイントを自由に割り振り、自分自身で構成する。
メインのスキルはブラッド、ダークネス、ポイズンの3属性に分かれており、それぞれ6種類ずつの攻撃スキルがレベルアップによってアンロックされていく。
更にそのメインスキルには威力や攻撃速度を上昇させるサブスキルを5個リンクさせられる。これは文字で説明されても何のこっちゃだろうし、私もゲーム内のチュートリアルで説明を受けた時には「あ、はい…」みたいな感じだったので、実際にプレイしてみた方が良いだろう。
因みにスキルポイントはゲーム内アイテムのみでリセットが可能な上に、画面左上に表示されている「スキルページ」が3つ用意されている。つまり3属性全てのスキルを好きなようにカスタマイズ可能であり、状況によって使い分けるということも考えられるのだ。
このあたりのシステムをここまで丁寧に作ってあるスマホゲームは初めて見た。
装備について
キャラクターに装備させるギア(防具やアクセサリ)は、基本的に道中のドロップを期待するのがメインだ。
ギアにはそれぞれランダムな特殊能力が付与されており、レアリティによってその数や効果も増えて行く。ギアの更新をし続けることで少しずつ強くなっていくというハクスラならではのプレイ体験はきちんと味わえる。
強そうな装備が出たけれど更新すべきかどうか判断できないという場合には、DPSを計測するためのカカシで検証も可能だ。
こんなに親切な機能まで用意されているスマホゲーが他に有るだろうか。
ステータスについて
本作はステータスも丁寧に作られている。
ステータスはレベルアップの度に付与されるポイントを割り振ることで強化が可能であり、これによってまた深みを増している。
振り方は自由だが、ギアによってはステータス制限が設定されている。基本的には敏捷極で良さそうな気がするのだが、適宜他のステータスにも割り振る必要が出てくるだろう。
因みにこちらもゲーム内アイテムのみでリセット可能である。オーマイガッ。
現時点でのレベル上限は確認できていないが、恐らくかなり高めに設定されているのだろう。何しろゲームの難易度自体が信じられないくらい大量に用意されているのである。
私は「普通のⅡ」をクリアしたところでレベル30となったが、ここまでは特に詰まることもレベリングが必要になることも無かった。
今後詰まった場合には直前の大ボス戦を周回しようと思っている。
ガチャについて
スマホゲーと聞けば無視したくても無視できないのがガチャの存在だろう。私は可能な限り無視したいし、ガチャなんて全てのゲームから消滅すれば良いとさえ思っている。
果たしてこのゲームのガチャは如何なる存在か…。
ギャンブル商人
本作のガチャは2種類用意されている。
ギャンブル商人には一定量の素材(ドロップや装備の分解で入手可能)を支払うことでギアが排出されるガチャをプレイ可能だ。
このガチャは店頭に並んでいる物を1回ずつしかプレイできず、在庫は1時間おきにリセットされる。またこの在庫はジェムを支払うことで即時にリセット可能なので理論上は幾らでもプレイ可能である。しかし仮に良いギアが排出されたところで少しレベルが上がればすぐにそのギアはスクラップになるだろう。
とは言え要求される素材の数は意外なほど控え目なので、気楽にプレイ可能だ。
コスチュームガチャ
そして皆さんお待ちかね(?)のジェムを消費するガチャがコスチュームガチャである。
こちらは「頭」、「体」、「魂」の3種類が用意されており、闇鍋ガチャは存在しない。
コスチュームはギアとは異なるアバターのような位置付けであり、装備することで見た目が変わる。
また、特定の組み合わせで発動するセットスキルのようなものも存在するようなので、余裕があればプレイしてみた方が良いだろう。
2700ジェムという価格設定が高いのか安いのか今の私には判断できない。しかしジェムはかなり頻繁に手に入るので、コレの為に課金する必要は無さそうだ。
広告について
結局のところガチャまで良心的に設定されたゲームなので、当然ながら動画広告は様々な場面で登場する。しかし何れもリワード付きの広告なので、最悪の場合スタミナ補充の為に視聴するだけでも充分に遊べるだろう。
それでも広告なんぞ見とうないという私のような人間には、広告除去まで用意されている。まさに至れり尽くせりだ。
残念ながら広告除去は1カ月しか効果を発揮しないが、その代わりジェムのオマケ(1400個)が付いてくる。これで660円は決して高くないのではないか。
貯まったポイントの使い道を探していた私は即座に課金した。
おわりに
目立った不満がここまで見付からないスマホゲーは初めてだ。
正気とは思えない目で襲い来る熊、突進しかしない羊、人間のような足が生えているくせに半身が白骨化してるのに骨を飛ばしてくる魚などなど、若干ユルくもイカレたビジュアルの敵が多い点も私の中ではかなりポイントが高い。
ランキングを見る限り日本人プレイヤーも意外と多いようなので今更解説することなど何も無いのだが、折角の面白いゲームはより多くの人に知ってもらいたい。そして長く続いてもらいたい。そう思ってこの記事をこさえた次第である。
プレイを検討している人の一助にでもなれば幸いだ。