日記とは 2024年10月7日
日記とは 2024年10月7日
日記というものは、心に残ったひとつを特に書くと先生ウケが良い。
『朝起きて、玄関を出て、歩いて、電車に乗って、働いて、……、眠りました。』
と書くと、先生からもっとその時に感じたことを書いてみようか。と言われる。
日記の先生ウケを狙うなら、アレコレ詰め込むよりも、一つに的を絞る、もしくは統一したテーマが貫いている方がウケは良いだろう。
しかしながら。
今日という日は本当に、その一つのことだけが重要であったのだろうか。今日という日は本当に、そのテーマだけが貫いた日であったのだろうか。
それでは、今日何気なく見やった足元の石ころに心惹かれた小さな出来事はどこへ行ってしまったの? あの小さな石の白い模様についていた石の、広がった物語はどこへ行ってしまったのだろうか?
それから、今日電車の中で一生懸命本をかしげていたあの小さな子への優しい眼差しはどこへ行ってしまったの? 小さな子の大きな未来は、どれほど輝いていることであろうか!
そういう小さなとりとめのない"出来事"と、見過ごしてしまう何の変哲もないヘンテコな私の"思い"と、それらを連ねる複数のテーマの蔦がはって生きてきたのが、今日、という日。
日記をね、先生に読んでもらうために書くときは、先生の読みやすいように書けば良いけど。
日記にはね、本当の日記をね、書いても良いんだよ。
それは短くってもいい。長くってもいい。何も書かれてなくてもいい。全部書いたっていい。理路整然としていてもいい。支離滅裂でもいい。本当の思いを書いていい。本当の思いを書かなくてもいい。
日記には、本当に書きたいことを書いて良いんだ。
本当に書きたい日記を書いてみてくれるかな?
本当に書きたいことを見失う前に。
日記には、本当に書きたいことを書いて良いんだ。
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