つくってみた+物語(C):キャンディポエム
つくってみたシリーズです!
キャンディポエム
表
あらあ
裏
おそく
↓
↓
ひらくと……
あおい そらへ あくび
はい、では次は。
表
ながき
裏
あーす
↓
↓
ひらくと……
あなた が すき
家族にこの紙をみせたら、
コワーイ!
との感想。でした!
そこで、ハナウタナベさん曲を聴いてもらって、誤解をときました!
ありがとうございました!
では次は、こちらから発想しました物語です。どうぞ。
キャンディポエム
やきとり屋にいつもくるチビ。まだ保育園児らしい。母親が女手一人で育ててるらしい。二人はこのやきとり屋の常連だ。
俺はガキは苦手だ。だが。このチビガキとは、なんだか気が合う。
チビがビール瓶の泡をジイーっとみてる。
おじちゃん、みてみて、ふくらんできた!
オウ。フッ!
あっ!! おじちゃん! わっちゃだめ!
ハハハ!
おじちゃん! あい! キャンディ!
オウ。ありがとな。
と、こんな調子だ。
ある晩。チビが俺に、あい! とちっこいもんをくれた。いつものキャンディだった。
おい、チビ。ひらがなは読めるか。
うん! よめーる? よめるー!
よし。
俺は、キャンディポエムをチビにあげた。
つまりだ。キャンディの包み紙に、ひらがなでポエムを書いたキャンディだ。
なぬ? がらじゃねーって? 当たり前だ。こ、これは……。家で、一生懸命、考えたんだ。
チビは、キャンディポエムを読む。
なにこれぇ? あらあ……おそく……あらあ、おそく!
あけてみな。
うん!
んー? 「あくび そらへ あおい」……だって! なにこれぇー! あははは!
(し、しまった! 「あおい そらへ あくび」のつもりだったのに……!)
あくび そらへ あおい! おじちゃん! ありがとう!!
お、オウよ!
今夜もやきとり屋は、あたったけえ。
数年後。
やきとり屋は閉店することになった。ママが田舎へ帰るんだ。
いろんな常連がやきとり屋に集まる。
中に、小学生になった、チビもいた。
おう! チビ! 元気だったか!
……。もうチビじゃないもん!
ハハハ! そうか、もう立派なレイディか。
……。あ、おじちゃん、これあげる!
それは、キャンディポエムだった。
ながき……あーす……。ふーん。
あっ! ダメ! 家に帰ってから開けて!
オウ! そうか。わかった!
みんな大好きやきとり屋。なくなるの寂しいな。
オウ! そうだな!
おじちゃん、またね!
オウ! またな!
酔い酔いで、家に帰った。そうそう。さっきのキャンディポエムを見よう。
ながき……あーす……。すき がー あなた。
ん!? あ!
俺は、ボロ机の引き出しに、そっとしまった。
……数十年後。
あれから、もう二十年以上経っただろうか。
俺はイイジジイになっている。
チビの噂は、なにも聞かない。
ただな、ボロ机の引き出しには、今でもあるぞ。チビにもらった、キャンディポエム。
「あなた が すき」
おわり
……なんだかすみませんでした。
ハナウタナベさん曲
C『【朗読花歌】あなたが好き/作詞:cofumi』
ハッシュタグ︓ #うたスト #課題曲C
https://youtu.be/g4b7tdbATp0
【 うたスト 】 歌からストーリー︓歌を聴いて物語を作ろう︕
への、応募作品でした。