大根抜きは子どものレジャーである。
子どもと畑に来るのは久しぶりだった。
特に下の子は虫が好きではないので、
そういう意味で畑に来るのは少し抵抗がある。
今は
花摘みをしよう、と言うより、
大根抜きをしよう、と言った方が来てくれる。
子どもも、手応えのある収穫が好きなのだ。
最初に本数を厳しく指示しないと、
あっという間に大根を大量に抜かれてしまう。
あくまでも自家用品質なので、
一気に大根がとれるとまあまあ処理に困るのだ。
無心で野原や畑の小さな花を摘んでいた下の子は、
いつの間にかそれをしなくなった。
代わりに草引きしてあげる、と言われた。
黙々と草引きは小学生の上の子の十八番なのだ。
もうすぐ幼児期も終わる。
この子は人生の土台になる幼児期に
充分に、草花に触れただろうか。
(とうとう虫は素手では触れなかったが)
親としては出来る限りのことはしたつもりだが、
いつも、野にも街にも
どこにでも生える強い草や花たちと、
ずっと友達でいてほしいと願う。
ホトケノザの花は、小さいが、花元を吸うとほんのちょっとだけ、甘い。
なるべく大きな花を吸うのがポイント。
この花の蜜は、吸える。
この草は、食べられる。
と
一緒に話したこと自体が、
残っていってくれればと思う。
注)春の七草のホトケノザはこちらの植物です。
紫のホトケノザの草は、食用にはなりません。
引用させていただきました。