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蔵がほしい

今わたしが欲しいものは、

「押切」である。

(押切もえと同世代だけど本文に全く関係ありません)

押切とは、農業用の裁断機で、収穫したあとの株を細かく裁断できる刃物である。


メルカリで探しても押切はそんなに安くない。

電気もいらないし、パワフルな便利グッヅは、なかなか安価に中古で出回らないのか。

「なんとなく押切が欲しくて・・・でも使わなかった」とか

「うっかり家にあるの知らなくて、押切をダブり買いしてしまった!」

とか、やる代物ではないからかもしれない。

押切があれば・・・ぽわわわーんと、妄想が広がる。

土づくりのスピードをあげるには分解の速さがキモで、分解は文字通り小さく分けるほど早く進む。

ああ、押切が欲しい。

高知が誇る農業系ユーチューバー、

私のあこがれの菜園女子、

77歳の「ひろちゃん農園」の

ひろちゃんが自在に押切使っているのをみるたび溜息がでる。



夏野菜の収穫残渣を押切りたい。42歳主婦の願い。

あと、もう一つ欲しいのは

蔵である。

家も持ったことがないのにすっとばして蔵が欲しい。

自給するには長期保存に適した蔵があれば最高なのだ。

というのもいつも収穫物をどこに置いたらいいかで頭を悩ませているからだ。

今年は玄関に晩生玉ねぎを吊るしてみたら、みごとに夏の蒸れと暑さにやられた。

雨を完璧によけられても、あかん。

だんだんと変なにおいがしてきて、こどもから苦情が来ていたが、

どうにも何かに追われていて後回しにしていたら、

本日のさわやかな早朝に、私の鼻にもあきらかにやばい有害なガスがたまねぎ付近からでていた。

無残である。虫もわいてる。

これが今の私の現実で、実力なのだ。

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長期保存のために大事にしすぎたのがあだになり、半分は腐りはじめて保存に耐えられない状態になってしまった。

部分的に腐った玉は

腐った部分を水洗いしてとり、早急に食べることにした。

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これなら縁側につるしておけばよかった。

人にきけば最初がどんなに難がなさそうでもある程度の腐り玉は避けられないみたいで、保管中こまめなチェックが必須であるという。

コンテナに平置きにして、定期的に確認する・・・

そんなことができるのは蔵(倉庫)持ちのご家庭だけである。

わがやの住む借家にそんなスペースはない。

イモ類の置き場にもいつも頭をなやませている。

せっかくとれたイモをうまく管理できていない。

腐りを早期発見するシステムが、スペースが

保管には必要なのだ。


ああ、食料や肥料を備蓄できる蔵がほしい。倉庫がほしい。

雨が入りにくい、ながーい軒先がほしい。

そこで押切タイムしたい。

42歳主婦の夢。


そして経験と知恵がほしい。

それは私がやめなければいづれ手に入るだろう。

そしてそれはお金で買えない。









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