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言葉の意味を、変える君。

「アレなに?コレなに?」

1~2歳頃に訪れるとされる「なになに期」を過ぎても、娘の「なに?なに?」は止まりません。

最近、4歳の娘に「チョ~かわいいね」と言ったら、「チョ~ってなに?どういう意味なの?」。中年なのに超を使いこなす自分の言葉遣いを反省しつつ、言葉の意味を教える前に、彼女に聞いてみることにしました。

「超って、どういう意味だと思う?」

「うーん・・・。そうだ!わかった!お月さまから、ティラノサウルスが100匹出てくるってことじゃない?」

お、おう。
そう言われると、そんな気がしてくるよ。


最近、娘が好きなお料理番組に「セクシー水信玄餅」なる料理が登場。どうかその言葉には触れないで欲しいと思っていた矢先、やっぱり来たぜ、「セクシーってなに?どういう意味なの?」

「セクシーって、どういう意味だと思う?」

「うーん・・・。そうだ!わかった!チョウチョウみたいに、キラキラしたキレイな羽を持つ妖精さんのこと。そうじゃない?」

う、うむ。
そういうことにしておこう。


こうやって君は、果てしない想像力で、言葉の意味をどんどん変えてゆくね。私の中で、「超」と「セクシー」、さらには「超セクシー」の意味が永遠に変わってしまったよ。


でも君が生まれて一番変わったのは、「おっぱい」の意味かな。

産後すぐ、産院のドクターに「いいおっぱいしてますね!」と言われて、「はぁ?!」と思ったのだけれど。彼の言う「いいおっぱい」は「母乳がたくさん出そうですね」という、ある種の褒め言葉だったのです。

「おっぱい」という言葉が、私の知る「おっぱい」の意味ではなくなった瞬間でした。

授乳期は「食料」というか「飲ませるもの」の意味に変わり、君がグズっているときは「伝家の宝刀」のような意味としても使ってたっけ。

でも、乳腺炎になったり、噛まれて切れて血が出たり。突然の痛みを与えてくる「時限爆弾」のような意味にもなった。

そして、産院の先生の見立てに反してあまり母乳が出なかったため、言い方によっては「大いなる悩み」にもなったっけか。

そんな色んな意味を背負わされた「おっぱい」よりも、ぷるぷるの水信玄餅のほうが、ずいぶんとセクシーなのかもしれません。

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小倉 麻未
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