カスタマーサクセスの認知度、なぜ上がらない?
SaaS業界ではすっかりお馴染みのカスタマーサクセスですが、一般的な認知度はまだ低い状況です。
ある調査では認知度20%に届かず、そのスコアもこの5年間上がっていないとのこと。
なぜ認知度が上がらないのでしょうか?
役職別で見ると、実はその認知度にバラツキがある!?
カスタマーサクセスの認知度が上がらない理由は明確になっていませんが、次の調査の「役職別の認知度」を見ると、ある傾向が見えてきます。
意外なことに、カスタマーサクセスの認知度が最も高いのは本部長・事業部長層で、その割合は43.9%です。一方で、一般社員(11.9%)、会長・社長層(11.8%)、係長・主任(19.4%)では認知度が低いです(データは2023年)。
なぜ、本部長や事業部長層で認知度が高いのでしょうか?ここから考えられる仮説は次の通りです。
つまり、事業成長に責任を持っており、強い関心がある層ほどカスタマーサクセスも認知が高いということです。
ただ、会長・社長層や現場層も、事業成長に一定の関心を持っているはずです。なぜ、こうした層は認知度が高まらないのでしょうか?
なぜ、会長・社長層と現場層の認知度が低いのか?
例えば、両者の役割を具体的に考えれば、その理由が見えてくるかもしれません。
例えば、会長・社長層の場合、事業はもちろん、それ以上に会社全体に対して責任を持っています。そのため、多岐にわたる経営課題を考えなければならず、カスタマーサクセスに目が届かないのかもしれません。
また、現場層の場合は、特定の部門や機能の運営に専念しています。たしかに事業成長に関係する仕事をしていますが、自身の仕事とカスタマーサクセスとのつながりが感じにくい可能性はありそうです。
すべての階層に、カスタマーサクセスという仕事の認知度を上げる必要はないかもしれません。
ただ、認知度が上がらないと、その重要性も理解してもらえないでしょう。そうすると、組織的に導入する意義も感じてもらえず、解約されるリスクが発生します。
また、認知度が上がれば上がるほど、カスタマーサクセスにとって仕事がしやすくなるはずです。
一時的な流行に終わらないように、認知度の向上に向けて、まだまだ職種自体の露出を増やしていく必要はありそうです。
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